失敗しないロジカルシンキング研修4つのポイント

「なるほど!人材育成のキモはこれか!!」

ロジカルシンキング

社員の能力アップをサポートする研修は、すぐには成果が出るものではなく、なかなか「これだ!」という感覚をつかみにくいもの。中でも論理思考の研修は難しいと思いがちですが、いくつかのポイントを押さえるだけで、「なるほど!」と受講者はもちろん、企画に携わった人も思えるものです。そのポイントを4点にまとめました。どれか一つでも採り入れるだけで、格段に研修の効果が変わってきます。

知識を「使える」スキル変える4つのステップ

「使える」論理思考を身につける研修を企画するコツのひとつは、「知識のスキル化」にあります。つまり、新しい知識を知ったときに、それを自分でも出来るようにするには、一定のプロセスがあるのです。

  • まずは頭の中に記憶させて(定着:Embed)
  • 自分の言葉で整理して(構造化:Structure)
  • 少しでも良いから使ってみたうえで(試行:Trial)
  • だんだんとできる範囲を拡げたりレベルを高めたりする(深化:Expand)

の頭文字を取って、「ESTE(エステ)の4ステップ」と読んでいますが、このプロセスを意識した研修になっているか否かが、論理思考力を再現性のあるパフォーマンスにつなげられるかを決めると言っても過言ではありません。

逆に言うならば、単に「知識として情報をインプットした」だけの研修は全く意味がありません。もちろん、全受講者の10%ぐらいでしょうか、カンの鋭い人はいるもので、「一を聞いて十を知る」ではありませんが、新しい知識のスキル化を自分で出来ることもあり得るでしょう。

でも、残りの90%の人は、「なるほど!」とたとえ研修の場で思ったとしても、翌日になれば半分ほど忘れてしまうのが関の山。これでは論理思考を「使える」ようになることは極めて難しいと言わざるを得ません。

では、どうやって、受講者の頭の中で「スキル化」を効率的に行うか…という答えのひとつが、ワークシートを使って受講者一人ひとりに考えさせる時間です。というのも、論理思考の研修はグループワークによるディスカッションで学びを深めていくパターンが多いもの。もちろん、人と議論する、その際に自分の意見を口に出して言ってみる、という情報発信(アウトプット)は重要ですが、同時に受講者一人ひとりが自分の考えを書きだして、その際に情報を頭の中で再構築するというプロセスは必要不可欠なのです。

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会議を仕切る、人前で話すなど実践的なカリキュラム

「使える」論理思考を身につける研修を企画するコツのひとつは、実際に使う現場を想定することにあります。たとえば、研修後の成果として、

  • 人前で話をさせてみると、受講前と受講後では明らかに違う
  • 社内の会議のクオリティが目立って上がってきた
  • 仕事のメールで言いたいことがズバリと伝わるようになった
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などの行動を想定しているならば、同じような内容を論理思考研修にも取り入れるべきです。とくに、会議の仕切りは、実務上で論理思考を発揮する大きなチャンスです。「ファシリテーション」と呼ばれるスキルですが、大切な論点を押さえて、参加者全員からうまく意見を引きだした上で、誰もが納得し共感できる行動目標に落とし込む…こんな一連の流れを出来れば占めたもの。ファシリテーションと論理思考を表裏一体に学んでいくのが効果的です。

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受講後の行動変容をサポートするワークシート

「使える」論理思考を身につける研修を企画するコツのひとつは、受講後の実践をツールでサポートしてあげることにあります。というのも、論理思考研修の場合、受講後に本当に自分がうまくできているのか判断が付かないものなのです。「研修で学んだこと、ちゃんと使えているかな?いや、そもそも、これでいいんだっけ…!?」と思いながら、おそるおそる論理的なコミュニケーションや問題解決に取り組むのでは、なかなか上達しませんし、「さらに上手になってやろう」というモチベーションがわかないのは当然です。

そんなときに行動をサポートしてくれる「ツール」たち、たとえば、

  • 論理的な話が出来ているかを判断するチェックリスト
  • 研修で学んだ問題解決のプロセスを落とし込んだワークシート
  • 自分が出来ているかいないかを人からフィードバック受けるためのノウハウ

など、一見シンプルでありながら、研修と整合性を持って設計されたツール群こそが、「使える」論理思考を社内で定着させる秘訣なのです。

【サンプル:問題解決ワークシート】

sample_psworkseet

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論理で説得、心理で納得

「使える」論理思考を身につける研修を企画するコツのひとつは、相手の感情に配慮した内容を含んでいるかどうかにあります。え?感情なんて関係あるの?と驚くかもしれませんが、実際に論理思考が使われる「現場」を想像すれば納得いくでしょう。というのは、人間は論理思考を学んだからと言って、それだけで判断するようにはならないから。つまり、論理的にいくら正しいことを言われても、感情が伴わなければ相手の言うことを聞くことはありませんし、逆に「カチンと来て」逆らいたくなることだって考えられます。実際に、ヘタな論理思考研修の結果のこんな例を聞いたことはないでしょうか?

  • 「妙に理屈っぽくなった」と周りから煙たがられる
  • 論理ばかりで人間関係が悪くなりチームワークはバラバラ
  • 議論はたくさん出来るようになったが、実行に移されることが極端に少ない

90年代後半からのMBAや論理思考ブームの中では、実はこのような問題を抱えた組織も多くはないのです。

これを乗り越えるカギが、相手の感情に配慮できることであるのは、言うまでもないでしょう。いえ、もう少し、ビジネスの観点から言うならば「配慮できる」だけでは充分ではありません。相手の感情を動かして、自分の主張を納得してもらう、そして、議論倒れに終わるのではなく、気持ちが入った十国によって実際の成果が上がる…これが、本当に「使える」論理思考研修の目指す姿なのです。

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