ビジネス書を斬る

ビジネス英語のリスニングには英語字幕

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2011.09.27

TOEIC対策として、あるいは一般的な英語のスキルアップのために海外の映画やドラマを見る人は多いですよね?

DVDだと英語字幕も出せるので、これを見ながらビジュアルにも学んでいけるのでオススメの方法です。

で、問題。いろんな映画やDVDがあるけど、何を見ればいいの?

そんな時にイチオシがこれ。

 ダメージ (原題 Damages)

評価は★★★★★ (評価の基準はこちらから)

主人公は弁護士。ということは必然的に法廷シーンがあるので、論理的に丁々発止とやりとりするシーンが盛りだくさんで、ビジネス英語のスキルアップに役立つこと間違いなし。

でも、本作の魅力はそれだけじゃないんです。

弁護士ものといっても、なんだか、勝てば官軍みたいな感じで違和感を感じるものでもなく、かといってコミカルなのはいいけれど男性どんビキでもなく、ビジネスマンとして「あー、あるある」という、企業の内幕を書いたところが秀逸なのです。

ぶっちゃけ言うと、社内政治。弁護士だって正義の味方ではないですし、色んな人間関係のはざまで悩むわけで、それをくぐり抜けよう(ときには利用しよう)というスタンスは、英語を学ぶにはもってこい。

ぜひ一度チェックしていただきたいですね。

西成 活裕著、渋滞学

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2011.08.19

車での移動の時にイヤなのが、何と言っても渋滞。

行楽地の行き帰りの高速道路でとてつもない渋滞にはまってしまった苦い経験は、だれもが一度や二度はあるでしょう。

でも、よく考えると不思議ですよね?事故や工事があるわけでもないのに何で渋滞するんだろうって?しかも、あるポイントを過ぎると意外とスーッと流れていったりして…

という疑問をといてくれるのがこちら。

西成 活裕著、渋滞学

評価は★★★★★ (五つ星)

渋滞の起点(スタートポイント)は「サグ部」とか、なるほど、と思わせてくれます。

そして、本書の面白いところは、車の渋滞はもちろんのこと、「渋滞」をキーワードにさまざまな減少に新しい視点を与えてくれること。

ちなみに本書は、講談社科学出版賞と日経BPビズテック図書賞を受賞しています。それからも分かるように、一見難しい内容を一般読者に極めて分かりやすく説明するという点においても参考になります。

そんな西成先生の執筆のスタンスを知りたい人は「あとがき」を読むべし。「ふだんの研究論文を書くよりもある意味で難しかった」との述懐に、妙に納得しました。

●「クイズ王と専門家のちがいは、例外まで含めてある分野の原理原則を知り尽くしているのが専門家で、専門知識の一部を例外抜きで満遍なく知っているのがクイズ王である。例外を知ることは、知識の適用限界を知ることにつながり、実際に知識を実生活に応用する際にはとても大切なのだ」

書評 是永英治著、いつでもベストな提案ができます! 新しい営業の教科書

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2011.05.11

営業で悩んでいる人って多いですよね?

押しが弱くてもダメだし、かといって気合いを入れてガンガンアタックすれば売れるものでもなし…。じゃあ、どうしたらいいの?と迷った時にぜひ手に取りたい1冊がこちら。

是永英治著、いつでもベストな提案ができます! 新しい営業の教科書

書名にあるとおり「教科書」として、誰もが本当に押さえたいベーシックなスキルがコンパクトにまとめられています。

特に重要だと感じたのが、「質問シート」にまとめられている質問のテクニック。営業では良く、「お客様の潜在ニーズを聞き出せ」と言われますが、一見単純な、でも本当は難しいそのプロセスがかなり詳しく説明されています。

すなわち、

 潜在ニーズとは、相手に言わせたい不平・不満である

との位置づけのもと、

 状況質問で必要な状況を集めて
        ↓
 問題質問で不平不満をひきだして引き出す
        ↓
 示唆質問(○○ですよね?と確認)でアクションを促す

という構造です。

しかも、それぞれの質問でそのまま使えるセリフもあるので、かなりお得感があります。

営業の方はもちろん、相手を説得することが求められる仕事についているならば、ぜひチェックして損はない1冊です。

松澤 喜好著、英語耳 発音ができるとリスニン グができる

著者の主張はただ一つ。

 英語の発音ができると、リスニングもできるようになる

と。

「ホントかよ〜」と疑いを持っていたものの、読み進めるに従って、「なるほど、そうかも…」と思わせてくれる常識破りの好著がこちら。

松澤 喜好著、英語耳 発音ができるとリスニングができる

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

理屈だけでなく、実際に英語の発音を良くするためのレッスンがたくさんあるところも実用的ですね。

英語のスキルアップをする人ならば、間違いなく読んで損はない一冊です。

以下、ポイントを。

●知らない音は知っている音に置き換わる

●自分がやったことがあるスポーツは、観戦しても細かなところまで分かる

●音の変化(音が変化したり結合して消えたりする)も聞き取れない原因

●英語にはメロディがある(プロソディ)

●読書でリスニング力自体も鍛えられる

●ペーパーバッグの読み方
辞書はできるだけ引く
理想は大きな英和辞典(ジーニアス英和大辞典)
三省堂のカレッジ・クラウン英和辞典
 語彙の説明が分かりやすく、語源の説明も充実
5回ぐらいひくうちに覚えればいい 1回目はグリーン、1回目はピンク、3回目は赤
英文を書くためにはニューヴィクトリアアンカー英和辞典
 基本動詞の解説が豊富

山崎 将志著、ファシリテーション

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — TOK @ 2011.02.10

山崎 将志著、ファシリテーション

山崎 将志著、ファシリテーション

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

●世の中の会議の8割は、「進捗確認会議」とそれに付随する「問題解決会議」

●会議の3点セットは
 アジェンダ
 作業計画表
 課題管理表

●会議の目的設定=テーマ(何を)+ゴール(情報共有、創造、調整、決定)

●会議の資料作成。問題解決を目的とした資料の提案の5項目
 提案/主張
 根拠
 効果
 リスクと予防策
 実行計画

●議事録の目的
 次のアクションアイテムを明示する
 情報共有
 証拠を残す

●議事録のタイプ
 決定事項メモ
 要約録
  会議の名称や開催日時、場所、出席者
  会議で話し合った議題をリストアップ
  議題別の「合意事項と残課題」
  主な議論
  アクションプラン
 逐語録

●議事録と会議の3点セットは、会議の品質を高める以外に、若手の仕事力向上にはうってつけ

●会議の冒頭でこれだけは押さえよう
 趣旨説明
 各議題の説明
 趣旨・議題に関する合意の確認
 タイムテーブルの確認

●会議の5つの役割
 参加者
 マネジャー(意志決定者)
 ファシリテーター
 書記
 専門家

●議論の可視化の目的
 記憶の外部化
 言葉の定義の明確化
 論点の拡大と深化
 会議後の作業の軽減

——————
ベストセラーの法則
——————
●「ファシリテーションが注目される背景」で必要とされる理由を明確にしている。もっとも、メリットはもっと強く打ち出してもよいのでは?

●一つのトピックが見開き2ページによる解説+ケーススタディとコンパクトにまとめられている。ただ、ケーススタディは分量が足りないし抽象度が高いので、まだ工夫の余地はある

●デザインのせいなのか、白黒の割には読みやすい。フォントとか、行間とかの設定がうまいのか?

●見出しはキーワード型。なじみのある分野のせいか、言い足りない感はない

Jeffrey Pfeffer著、Managing With Power: Politics and Influence in Organizations

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る,未分類 — TOK @ 2011.01.26

政治力、と聞くとどんなイメージを持ちますか?

密室で人事が決まる社内政治とか、あまり良いイメージは持たないかもしれませんが、そんな人にこそ読んで欲しいのがこちら。

Jeffrey Pfeffer著、Managing With Power: Politics and Influence in Organizations

Jeffrey Pfeffer著、Managing With Power: Politics and Influence in Organizations

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルを翻訳すれば、

 「人を動かす経営−組織における政治力と影響力」なんて感じでしょうか、政治力を「組織を動かしてモノゴトを成し遂げるには必要不可欠」と捉えて、

 ・どうやって政治力の源泉 (power base)を構築するか
 ・どうやって政治力を発揮するか

を膨大なサンプルと供に解説してくれています。

たとえば、「オフィスではトイレの前に座ると良い」なんて話は、半ば笑い話と思って聞いていましたが、この本を読むと見方が変わるの間違いなし。

これまで、「いやだな」と思っていた社内政治をうまくこなしていけるようになるでしょう。

ホーガン著、できる人の話し方

Filed under: ★★★★☆ — TOK @ 2011.01.20

説得力がある人っていますよね?

そんな人の話し方の特徴をまとめてくれたのが本書。

ケビン・ホーガン著、「できる人」の話し方、その見逃せない法則

ケビン・ホーガン著、「できる人」の話し方、その見逃せない法則

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

説得という観点でさまざまなテクニックを横断的に紹介してくれているのが何ともありがたいですし、しかも実例が豊富で、もう明日から使えること間違いなし。

営業や社内の調整など、「説得力を高めたい」と思っている人ならば、読んで損はないはずです。

以下、ポイントを。

●相手との交渉の前に行うOBT
1. この相手との交渉から、自分は何が欲しいのか?
2. この相手との交渉から、相手は何が欲しいのか?もしわからなかったら、何が欲しそうなのか?
3. この相手との交渉から、自分が欲しくないものは何か?
4. この相手との交渉から、どんな問題が起こりうるか
5. 起こりうる問題に対して、自分はどのように対処するか?もし可能であれば、その問題を相手の利益となるように利用することは出来るか?
6. この相手との交渉を、どのようにして結論まで持っていくか?

●価値観には二種類ある。財産型価値と目的型価値

●あなたが小売店を相手にしているセールスマンなら、「相手が一番忙しい日を狙え」

●立って話すときに効果がある「戦略的な行動」
物理的な場所と、その時聞き手にイメージさせる感情を結び付ける

●ラポールを構築するために相手の価値観/ニーズを決定しているルールを見つけるために質問する
「〜を手にしたとき、それがなぜそうだと分かるのですか?」

●説得のプロセスでは、相手のポジティブな心理状態と、あるいは相手が望んでいる心理状態とあなたの製品、あるいはサービスを関連づけることが大切である。
もし誰かを映画に誘いたかったら、今まで見た映画の中でどの作品を好きだったかを、相手に聞いてみればよい。そしてその映画のどんなことが気に入ったのかを尋ねてみる。…そのときの相手の話をもとにして、これから見に行こうとしている映画をどれにするか決めればよい。

●行動を生みだすプロセス
メッセージ
 ↓
フィルター (フィルターを通るときに、歪曲・消去・一般化のプロセスを経る)
 メタ・プログラム
  歪曲・消去・一般化のプロセスを司る
   歪曲 まだ実際には起こっていないことを想像しているときは、五感から得られた刺激を動機付けのために歪曲している
   消去 ある情報に頭が占められると、別の部分の知覚情報を無視する
   一般化 経験から結論を導き出す
  25種類前後ある
   方向付けのメタ・プログラム (快楽原則)
   結果の評価基準のメタ・プログラム (外面的な結果の評価、内面的な結果の評価、データ)→モチベーション・マトリックス
   比較のメタ・プログラム (究極型、反対→賛成型、賛成→反対型、同意型)
   確認のメタ・プログラム
   一般化/特異化のメタ・プログラム (指導者型の人は一般化タイプ、分析型の人は特異化タイプ)
   必要性/可能性のメタ・プログラム (どちらを重んじるか)
   類似性/相違点のメタ・プログラム
   応答型/率先型のメタ・プログラム
   親和性のメタ・プログラム(個人で、グループで)

    
 価値観
 信念・ポリシー
 態度
 決断
 記憶

心理状態の変化

新しい行動

●フィルター


——————
ベストセラーの法則
——————
●本を読むことのメリットを明確にする
「あなたは仕事の面でも人間関係においても、自分で主導権を握って、もっと現実をコントロールすることが出来たらいいな、と思っていないだろうか。…キレものと言われる人がどうやって本当にすごい成績を生み出せるのか、知りたくはないだろうか。」

●ハードルを下げる
「そして練習をしてみれば、このスキルを身につけるのは伊賀にたやすいことがお分かりいただけるだろう」

●ライブドアの法則、一貫した世界観
結果を想定した思考(アウトカムベース・シンキング)OBT

●「使える」実例が豊富

野矢、論理トレーニング101題

Filed under: ★★★★☆ — TOK @ 2011.01.20

論理思考って、もはやブームを通り超えて、定着した感があります。

それってつまりは「できて当たり前」ってことで、苦手意識は克服しておきたいものです。

そんな時にお勧めの、ちょっと変わった本がこちら。

野矢 茂樹著、論理トレーニング101題

野矢 茂樹著、論理トレーニング101題

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「ちょっと変わった」というのは、文章読解がメインだから。

徹底的に、

 非論理的な文章はどこがおかしいのか?
 どうすれば論理的になるのか?

というのをトレーニングしてくれます。

このアプローチ、ありかなしか、と言ったら、あり。

本当の論理思考って、書いてみないと身に付かないんですよね。チャライ本とか読んだって、「分かったつもり」にしかならなくって。

受験問題みたいでちょっと退屈かもしれないけど、本気で取り組みたい人にはオススメです。

以下、ポイントを。

●接続詞を使った文の関係
 付加、理由、例示、転換、解説、帰結、補足

小山 昇著、経営の見える化

Filed under: ★★★★☆ — TOK @ 2010.12.30

経営者って大変そうだけど、やっぱりビジネスパーソンなら目指したいもの。

では、どうやったらいい経営者になれるのか?というのを実地体験に基づいて教えてくれるのがこちら。

小山 昇著、経営の見える化 小山 昇著、経営の見える化

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者の小山さんご自身が経営者ですから、その言葉には説得力がありまくり。

「なるほど、経営者の役割って、計画を立ててそれを実行することなんだなー」って、当たり前と言えば当たり前ですが、本気で納得できました。

本の構成上、「広く薄く」なっている感は若干ありますが、逆に言えば小山さんの経営観を一目で見るにはいいのかもしれません。

以下、ポイントを。

●株式会社武蔵野の経営計画書の構造図
経営理念(ダスキン)
経営理念(武蔵野)
 七精神(価値観)
  長期事業構想書(長期的なビジョン)
   経営目標(今期の売上高、粗利益額等の目標)
   利益計画全社
    経営方針(基本方針/お客様本位、独自能力、従業員重視、社会との調和)
     各方針
     年間スケジュール(4週間1サイクル)

●経営計画書はとりあえずつくるのが正しい。だから真似からはじめる

●「経営計画発表会」は社長の独壇場
 社長の覚悟と責任の所在を記す

●計画とは、言い換えれば、「社長(会社)の考え」と「お客様の価値観」の違いを知るために立てるもの

●「決定」は「早く決めるのが正しい」のであって、「正しく決めよう」とするのは間違いです。

●経営計画書には「できること」だけを書く

●「教える時間で学んだ「知識」を人前で話させることによって、はじめて「理解」できるようになります。そして「理解」させたら、同じことを何度も何度も繰り返すと、今度は「わかる」youになります。」

●自分の業界紙か見ていないと、決して1版にはなれない

●「独力で頑張る人」より、いいことを「真似した人」を評価しなさい

●利益目標は「適当に決める」

●新規事業は「現市場」に「新技術や新商品」を売る方が成功しやすい

高橋 潔 (編著)著、Jリーグの行動科学―リ ーダーシップとキャリアのための教訓

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — TOK @ 2010.11.29

「サッカーって面白いスポーツだよなぁ…」

ワールドカップなどのレベルの高い試合を見ると、つくづく思います。

一見すると単純な、「手を使わずに相手のゴールにボールを入れたら勝ち」というルールが、こんなにも多様な戦略性につながるのが、不思議と言えば不思議。

2010年ワールドカップでは、こんなにすごい解説もありましたし、知れば知るほどビジネスにも近しいと思えてきます。

http://athleticgeek.dtiblog.com/blog-entry-864.html

と思ったら、マジメにサッカーにおけるリーダーシップを解説した本がありました。それも、日本におけるリーダーシップ研究の第一人者、神戸大学の金井教授も寄稿している「隠れた名著」です。

高橋 潔 (編著)著、Jリーグの行動科学―リーダーシップとキャリアのための教訓

高橋 潔 (編著)著、Jリーグの行動科学―リーダーシップとキャリアのための教訓

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

クライフ率いるオランダが起こした「トータル・フットボール革命」後のポリバレント性が求められる世界観の中で、サッカー選手はどのようにリーダーシップを発揮すべきか。そして、選手と監督との関係性は…など、興味の尽きるところがありません。

また、金井先生のようなアカデミックな立場の人と、元Jリーガーという現場を知っている人のバランスも見事です。第三章「Jリーガーと監督の相性」なんて、なかなか他ではお目にかかれない内容ではないでしょうか。

サッカーに興味がある方はもちろん、リーダーシップについて考察を深めたい方はぜひ手に取ってみたい一冊です。

羽根田治 他著、トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

メディアでも大きく取り上げられた、史上最悪級の山の事故を徹底解明。

羽根田治 他著、トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

羽根田治 他著、トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

読みながらも、

 ・グループにおける意思決定はどうあるべきか
 ・リスク管理とは何か (山でもビジネスでも撤退基準とは?)
 ・極限におかれた時の人間の心理は?
 ・見ず知らずの他人であるガイドをたやすく信じてしまう日本人の精神性って?

などなど、重い「宿題」を突きつけられた気分です。山好きの人のみならず、一般のビジネスマンにも広く読んでいただきたいもの。

著者もできるだけ押さえた筆致で事実を書こうとしているので好感を持てるのですが、それでも多少、判断が一方的なんではないのか?と思われるところがあるのがちょっと残念。批判的な行動をとった人にしてみたら、反論したいところもあるのではないでしょうか。(ネット上でやっているのかな?)

ちなみに、今回の事故を起こしたツアーの主催者であるアミューズトラベル社のホームページには、いまだに「トムラウシ山遭難事故に関してのお詫び」が掲載されています。

編集者をめざすならぜひ聞いておきたい大先輩17人の貴 重な話

「ベストセラーを書きたいなぁ」と思った時にチェックしたいのがこちら。

平松 南 企画・構成著、編集者をめざすならぜひ聞いておきたい大先輩17人の貴重な話―法政大学エクステンション・カレッジ編集・ライター講座

編集者をめざすならぜひ聞いておきたい大先輩17人の貴重な話―法政大学エクステンション・カレッジ編集・ライター講座

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

書籍に限らず、雑誌や絵本、漫画など、様々なジャンルにわたって、いろんな編集者の話が読めるのがお得です。欲を言えば、全体感が見えるパートが嬉しいのですが…

下記、ポイントを。

●猪狩春男氏、「この本は100万部売れる」による、本を売るための7つのキーワード
身近である、短い、新しい・またはユニークな、あんまり暗いものじゃない明るいもの、すべて(なるべくハンディなもので全てが分かる)、感動、面白い・ためになる
 →これはたぶん、間違い

●塩見亮氏、絵本編集者
よいデザインとは…「デザインしていることを感じさせない」

●横川裕史氏、Withなど女性誌編集
編集の「編」とは、イコール「捨てる」

●上田哲之氏、新書編集
「バカの壁」が売れたことにより、「バカ」市場があることに気づいた編集者が「頭のいい人、悪い人の話し方」を企画したのではないか

●小林道雄氏
消費を楽しむことだけに関心が向いてカタイ本が売れない時代
 歴史的認識がないから
感情の肥大
理想が語られずに現実重視
 カネと女と名誉が大すきな俗物
敵を仕立てて叩けば売れる時代

松橋 良紀著、あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール

留学したとき、一番困ったことと言えば、なんだと思います?

勉強?現地での生活?人間関係?

そう、全部たいへんだったのが、とくに苦痛だったのが、

「パーティー」

外国人とパーティーで気の利いた会話をする、というのが、何とも苦痛。

「それ、行かなければいいじゃん」。と思うかもしれないけど、そこは浮き世の義理というヤツで…。

もしくは、講演会が面白かったときなんて、スピーカーの人と話をしたいじゃないですか。なので、パーティースキルは、実は留学中に得た大きな成果の一つです。

さて、前置きが長くなりましたが、日本語でのパーティーも苦手という人がチェックしたいのがこちら。

松橋 良紀著、あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール

松橋 良紀著、あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルを見たときには、「こんなの、本当に本にする価値あるのかなぁ」と思いましたが、良い意味でそれは裏切られて、発見が多かった良書です。

以下、ポイントを。

●「内容が薄いことを言うくらいなら、言わない方が良い」から解放されよう

●しゃべるのが苦手、奥手で受け身の人は、しゃべりたいことを名詞に全部書いて読んでもらう、質問してもらう

●心理実験の結果、自己開示は最初にするより最後の方が有効

●キャリブレーション
相手の行動、動作、態度を観察して相手の考えていることを推しはかる

●印象に残る雑談のコツは、5感を使った表現がなされていること

●当事者イメージ。デソシエーション(傍観者)、当事者(アソシエーション)

●目をぱっちりした表情を作ってもらうときは「眉毛をもっと上げてみようか」

●4つのタイプ
視覚タイプ 思い出すときに視線は上の方を見る
聴覚タイプ 思い出すときに目が真横に動く
感覚タイプ 思い出すときに下の方を見る
理論タイプ 

●ナンパの研究、クリス・クラインケ

●聞きづらいことを簡単に効く、否定質問
「○○では…ないですよね?」

●ベストな視線のそらし方は斜め下

編集者.jp著、スゴ編。カリスマ編集者から学ぶ7つの仕事力

Filed under: CLO総研,★★★★★,ビジネス書を斬る — TOK @ 2010.08.19

せっかく本を書くのなら、ベストセラーを狙いたい…

そう思ったときにチェックしたいのがこちら。

編集者.jp著、スゴ編。カリスマ編集者から学ぶ7つの仕事力

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

この手の本にありがちな、出版を崇高なものととらえるいやらしさもなく、ビジネスマンの仕事術としても読める良著です。

以下、ポイントを。

●「スゴイ編集者」7つの仕事力
インプット力
企画力
コピー力
時間管理力
コミュニケーション力
楽しみ力
分析力

●クロスメディア・パブリッシング 小早川幸一郎氏
出版業のような見込型ビジネスは「カンと度胸と場当たり主義」が必要
売れるのは「テンションが高い」本。手に取りたくなる、買って使うことで自分がよい方向に変わるかもしれない
本の決め手はカバーとタイトルが半分以上を占める

●スカイライター 川辺秀美氏
売れるものは突破力がある。「完全におかしい」、「イカれている」
ここ数年のトレンドとして「正論」がキーワード。保守化した時代には、いかに正論を時代にマッチした形で表現できるかが重要

●PHP研究所 大田智一氏
ビジネス書の読者はビジネス書が好きな人が多い
この6,7年で時代が動いて、ニッチがニッチでない「ニッチマス」の時代が来ている → ドアラの中

●ダイヤモンド社 寺田洋庸二氏
整理は戦略、整頓は戦術 (小山昇氏)

●ディスカバー・トゥエンティワン 千葉正幸氏
ベストセラーには世界観がある。だんぺんてきなパーツだけを無計画に集めても意味がない。貫き通す世界観

●ダイヤモンド社 加藤貞顕氏
1%の法則 潜在顧客の1%に売れる

●三笠書房 清水篤史氏
売りたいものは売れない、買いたいものが売れる
呼んですぐ分かる、すぐできる
 結論からはいる。起承転結はまどろっこしい
 「頭のいい説明「すぐできる」コツ」
ワンニーズ、ワンテーマ 出来るだけシンプルな内容
 読者の1冊に対する講読ニーズはハッキリしている
 著者の魅力を1冊全部で知ろうという人はいない
 ポイントを絞って読者のニーズをしっかり満たす

佐高 信著、現代を読む―100冊のノンフィク ション

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,未分類 — TOK @ 2010.08.16

「どうも最近、どうでもいいことを上手に書いた軟弱な作品ばかりが幅をきかしているのではないか」

本好きの人なら思うことありますよね。

100万部のベストセラーの「あの本」だって、まともな感覚のビジネスマンが読めば、「くっだらねーなー」と思います。

そんなとき硬派な本が読みたくなったらチェックしたいのがこちら。

佐高 信著、現代を読む―100冊のノンフィクション

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルにあるとおり、100冊のノンフィクション本が紹介されています。古典的な名作や、世間では評価が高い企業の内幕を描いたものなど、読み応え抜群なものばかり。

逆に、自分がいかに本を読んでいないかの反省もしますけど。紹介された100冊のうち、2冊しか読んでなかった。がーん。

そんな、自分の状況を定位するためにも参考になるのではないでしょうか。

タラ・ハント 著、 ツイッターノミクス

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る,未分類 — TOK @ 2010.08.15

「ツイッター、使い始めたんだけど、イマイチ活用の仕方が分からなくて…」

と言う人にお勧めしたいのがこちら。とくに、マーケティングの一環としてツイッターを使うなら必読でしょう。

タラ・ハント 著、 ツイッターノミクス

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

手法ウンヌンと言うよりも、「ツイッター的世界観」とでもいうのか、サービス提供者と受益者の境目が曖昧になる状況をイキイキと描き出してくれています。

もちろん、本書で書かれた楽天的な状況がいつまでも続くはずはないのですが、それでも参考にしたい一冊。

以下、ポイントを。

●イベントの企画の段階から進捗状況をつぶやくことによって、参加者も巻き込む
「今日はビールをおつまみを注文したよ」、「いまのところ参加者は○○人」、etc.

●実在のコアカスタマーをアーリーアダプターとしてハンティングする
コミュニティに頻繁に投稿するメンバーを特定
かれらのつぶやきやブログをフォロー
コメントを付けたりチャットしたりでコンタクト
サービス提供者に仲介

●Web2.0で人をつかまえるための11のヒント
1. ディテールで差を付ける
 モレスキンのノート

2. ワンランク上を目指す。顧客の期待やベストプラクティスを超えるような満足感を目指す

3. 感情に訴える。製品やサービスへの愛着は、コミュニティを生みだす力になる

4. 楽しさの要素を盛り込む
ヴァージン航空

5. 当たり前のものをファッショナブル化する

6. フロー体験を設計する
 アップル
 チクセントミハイの「フロー体験」
  高度な技能の習得が必要とされる
  目標が明確である
  達成度についてのフィードバックが得られる
  自分で局面をコントロールできる

7. パーソナライゼーションの余地を残す

8. 実験精神で臨む

9. シンプルにする

10. お客様をまずハッピーにする
 iPod、iTunes

11. ソーシャル・キャタリストをつくる
 iPodの白いイヤフォン
 

田家 康著、気候文明史

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — ktai @ 2010.08.13

「歴女」なんて言葉があるぐらいで、老若男女、歴史に対する興味が高まってます。

今や女子高生ですら、「秀吉と信長、どっちがイケてる?」なんて会話をする時代ですからね。

でも、よく考えるとあの時代は不思議。

天下を制するような英雄が、今で言う愛知県という狭い地域から3人も連続して現れたのですから。偶然ってのはコワイですね。

いや、それは偶然ではなく必然なのでは?と言うヒントをくれるのがこちら。

田家 康著、気候文明史

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)
(評価の基準はこちら)

先ほどの「天下を制する英雄輩出」の秘訣は、実は長期での気候の変動にあり、というのが本書のスタンス。

日本の中世では100年単位で温暖化と寒冷化をくり返して、温暖化の時には東日本の勢力が優勢になり、寒冷化の時には西日本の勢力が台頭する、と言う仮説が述べられています。

たしかに、鎌倉幕府(東日本)以降、室町時代(西日本)→江戸幕府(東日本)→薩長による明治維新(西日本)と、気候の変動に合わせて政権の中心も振り子のように揺れていて、説得力がありますね。

さらに、本書がお薦めできる理由は、このような説がシッカリとした科学的調査に裏付けられていること。古木の年輪の測定はもとより、海底の泥土の分析や珊瑚礁の分析など、アイデアあふれるファクト集めだけを見ても、「なるほどねー」と楽しめること請け合いです。

歴史の「偶然」の背後にある「必然」を読み解きたい方は、一読して損はありません。

見城 徹著、編集者という病い

「ベンチャービジネスの経営者ってどんな人なんだろう?」

起業に興味を持つ人ならば考えたことありますよね。

その答えを余すことなく書いたのがこの一冊。

見城 徹著、編集者という病い

見城 徹著、編集者という病い

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者は進行の出版社、幻冬社の創業者にして社長。タイトルにあるとおり「編集者」でもあるのだが、むしろ起業家の内面世界としてとらえた方が正しいだろう。

先に言っちゃうと、amazonなどでの批判はすべて正解。どこぞに書いた記事を脈絡なく集めただけだし、著者は偏執的だし、テロを肯定している人間に上場企業の社長を任せることは出来ないと思う。

でも一方で、「これが起業家だよ」、というリアルがあるのが魅力的。幸せな人間が起業なんてするわけがなく、何が著者を駆り立てるかを知るだけでも参考になるのでは?

下記、ポイントを。

●「刺激する言葉をいっぱい吐くんですよ。それから、その人が無意識に持ってるものを観察しながら、それをどういう言葉でいったら相手の中で顕在化していくのか、もし傷口があるんだったら、どのような場面でそこに塩を塗り込もうか、常にうかがっている」

●編集者として必要な資質は、感性、情熱、腰の軽さ、酒が飲めること、劣等感

●「自分が知らない感情を人に指摘することは出来ない。自分が野心という感情を知らないのに、『あなたは野心家だ』とはいえないのと同じです。人に指摘する言葉はすべて自分の中にあるものです。」

●生後八ヶ月ぐらいで、エドを訓練に出すことになった。僕は反対したのだが、その方が後々エドのためにも絶対いいという妻の主張を容れて三ヶ月コースを選択した。(中略) 一週間に一度、飼い主も一緒になっての訓練があって、それが面会日にもなるのだが、最初のその日が待ち遠しくてならなかった。
預けた店はガラス張りになっていて、車を降りた僕の目に小さなケイジの中に入っているエドの姿が見えた。
ドアを開けて店内に入っても、エドは気がつかない様子で蹲っていたが、僕と目があった瞬間、彼は立ち上がり、呆然と僕を見たまま失禁したのだった。
結局三ヶ月の料金を払って、一ヶ月でエドを引き戻すことになったのだが、あの失禁したときのエドの表情は今も脳裏に焼き付いて離れない。」

植木 理恵著、婚活の傾向と対策

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る,新着情報 — TOK @ 2010.07.08

「婚活」と聞いてピンと来る人がチェックしたいのがこちら。

植木 理恵著、婚活の傾向と対策

植木 理恵著、婚活の傾向と対策

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルからするとノウハウ本のイメージを持つかもしれませんが、中身はちょっと違います(もちろん、ノウハウ本という側面もありますが)。

さまざまな回答に答える形で著者が一貫して主張しているのは、婚活といえども特殊なスキルが必要なわけでなく対人関係をどう構築するかの一環であり、その成功を持たせる源泉には自己肯定感を高めることがある、ということ。

といって、その間替えが押しつけがましく感じないのは、著者が質問者を受容することによって、その自己肯定感の向上に一役買っているからでしょう。

企画が企画ですからmatch.comの宣伝っぽくなってしまうところはチョットいただけませんが、それでも手に取ってみたい1冊です。

野村克也著、野村ノート

Filed under: ビジネス書を斬る,新着情報 — TOK @ 2010.07.06

サッカーのワールドカップを見て思うのは、勝敗は単なるピッチの上で決まるのではないと言うこと。幼少のみぎりからの育成システムなど、その国の持つサッカー観・人材育成観が争われるのがW杯と言う場なのでしょう…

ならば、「国技」であり日本が世界最高峰の地位を占める野球から人材育成のエッセンスが学べるのではないか…

というときにチェックしたいのがこちら。

野村克也著、野村ノート

野村克也著、野村ノート

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

いいことがたくさん書いてありそうですが、野球に詳しくないとちょっと理解しにくいところもありました。「野球道」はそんなに甘くないようで、もし将来野球に詳しくなったら再度トライしてみたいと思います。

ただ、気になったのは、野村監督が本書中で苦言を呈している選手。とくに、元ヤクルトの古田氏との確執、もしくは疎遠ぶりは、野球に詳しくない人間にとっては意外でした。かつては師弟関係にあった人とそう言う関係になってしまうのはどこら辺に理由があるか、質問してみたくなります。

坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつ の性戦略

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — TOK @ 2010.06.08

町中で見知らぬ女性に声をかける「ナンパ」。

あれって、女性にとっては不愉快なものらしいですね。自分がいきなり性的な好奇心の対象になったみたいで。

それなのに、実はナンパにあいやすい女性のタイプってあるそうなんです。

と言うのを切り口に、進化心理学的観点から人間の心の動きを探ったのがこちら。

坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略

坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

先行研究をしっかり押さえた上で、斬新な切り口から進化心理学をひもとくというとても参考になる一冊ですが、もう少し日本語を分かりやすくしてもらうとなおよかったですね。専門用語のせいもありますが、センテンスとセンテンスの間の因果関係を示す接続詞を入れた文章が欲しかったところです。

以下、ポイントを。

●文化相対主義 vs. 人類普遍主義
1970年代からは、人類普遍主義への揺り戻しが始まる。

●セルフ・モニタリング
セルフ・モニタリングの高低は個人である程度一貫している
 →後天的に開発は難しいのか

●動物の場合、オスの方が派手な外観をしているのは、生存能力の強さを示すため
 立派な飾りを付けるという負荷以上に生存能力が高いことを示す

●女性の顔の好みの変化
妊娠可能性が低い時期は女性的な顔の男性を好み、妊娠可能性が高い時期は男性的な顔を好む

●芸能人の離婚率が高いのは意味がある(可能性がある)
セルフ・モニタリングが高いという因子が、一方で芸能人としての成功に結びつき、一方で短期的配偶戦略への指向に結びつく可能性がある

●サイコパスは、セルフ・モニタリングと短期配偶戦略が極端に高いタイプではないか

●参考文献
人はなぜレイプするのか
進化、ジェンダー、レイプ

●タイプ分け仮説

            セルフモニタリングが高い
                 ↑
他者の心への共感が高い ←→ 他社の心への共感が低い
                 ↓
            セルフモニタリングが低い

河合、高橋、永田著、不機嫌な職場〜なぜ社員同士で協力でき ないのか

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — TOK @ 2010.06.07

「こんな会社、辞めてやる!」と世界の中心でさけびたくなることってありますよね。

その原因は、たいていの場合人間関係。

最近特に論理思考とか流行ったせいか、「論理的に正しければそれで良し」みたいな風潮がまかり通って、人間関係に気を使わなさすぎ。

「おまえ、人として大切な何かが欠けてるぞ」

と突っ込みたくなる人がウジャウジャいます。

そんなときにチェックしたいのがこちら。

河合 太介, 高橋 克徳,永田 稔著、不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか

河合 太介, 高橋 克徳,永田 稔著、不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

上記の傾向を「不機嫌な職場」というキーワードでまとめ、

 具体例
 その原因
 心理学の観点からの分析
 うまくいっている企業の処方箋
 一般的な提言

という形でまとめてくれています。

提言のところは、コンセプトだけで実践方法がないのがちょっと物足りないですが、それでも手に取ってみたい一冊です。

下記、ポイントを。

●「あなたは、この一週間で、心から「ありがとう」という言葉を誰かに伝えたことが何回あっただろうか」

スペンサー ジョンソン 、1分間意思決定―決 断力がつく6つの秘訣

Filed under: ビジネス書を斬る,新着情報 — TOK @ 2010.06.01

「1分間」シリーズのファンとしてはたいへん残念ですが、これはダメ。

スペンサー ジョンソン著、 1分間意思決定―決断力がつく6つの秘訣 スペンサー ジョンソン著、 1分間意思決定―決断力がつく6つの秘訣

評価は

★★☆☆☆ (このような本があることを知っておく価値あり)(評価の基準はこちら)

「1分間マネージャー」、「1分間パパ/ママ」を初めとした「1分間」シリーズの良さは、

 ・誰もが実行可能な具体的な方法論が示されていて
 ・しかも、その方法論は、見た目以上にモノゴトの本質をついている

と言う点にあるかと思うのですが、本書はどちらも満たしていません。

「6つの秘訣」は

●実際的な問いによって頭を働かせる
 −私はほんとうに必要なことに応えているだろうか
 −選択肢が分かっているか
 −考え抜いているだろうか

●内面的な問いによって心に尋ねる
 −自分に正直になっているか
 −直感を信じているか
 −自分の価値を信じているか

となりますが、これを聞かされても「はぁ?」としか思えません。具体的な「行動」まで落とし込まれてないですからね。

下記、ポイントを。

●的確な決断が出来る人
−誠実さ
−直感力
−洞察力

●決断そのものだけでなく、決断にいたるプロセスについても直感を働かせる

奥村倫弘著、ヤフー・トピックスの作り方

ヤフーってよく見ますよね?

いわば、「インターネット界のNHK」みたいなもので、「トピックス」と呼ばれるトップページをチェックすることは、もはや日常の一こまでしょう。

でも、このトピックスってどうやって選ばれているんだ?と気になったときにチェックしたくなるのがこちら。

奥村倫弘著、ヤフー・トピックスの作り方

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

悪い本ではありません、というか、むしろ報道とエンターテイメントの間をどうバランスをとるのか、を真摯に論じていると言う点で良心的かも。

でも、多くの読者が知り対であろう「ぶっちゃけ、どうやったら取り上げられるの?」、「トピックスに掲載されると効果はどのくらい?」等に答えてないという観点であまり読む価値はないですね。まあ、現職のメディア編集部長がそれを書くわけにもいかないでしょうが…

下記、ポイントを。

●13文字という制限数は、目を動かさずに見だしが読めるから
 経験則だが、後に京都大学の研究によって「一度に近くされる範囲は9−13文字」と言うことが検証される
  →リスティング広告のタイトルにも応用可能か?

●Yahooの名前の由来は、
Yet Another Hierarchical Officious Oraclr
 →知らなかった

ベストセラーの仕掛人

何でも今は、「1億層作家時代」なんですって。

昔はものすごく高かった本を出版するというハードルが下がってきていて、だれしも「私でも本を書けるんじゃないか?」と思えるとのこと。

たしかに、高校生の文集のような小説がベストセラーになってしまう時代ですからねぇ。

でも、本を出版できるとしたら、やっぱりベストセラーを狙いたいわけで、そのためのノウハウをチェックするのに便利なのがこちら。

新文化編集部 (編集), 植田 康夫著、ベストセラーの仕掛人―売れる本はどのように生まれるのか (出版をめぐる冒険)

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

前半の対談は、要するに出版業界にいるオヂサマの愚痴大会なので読んでもあまり意味はありません。てか、本が縦書きであることに妙なコダワリを持ってるとことか、ギョーカイ人の生態が見えて、ナナメに面白いですね。

後半は、若干羅列感がありますが、ベストセラーのヒントが見つけられるかもしれません。

下記、ポイントを。

●タイトル
二者択一の論理
 金持ち父さん、貧乏父さん
 話を聞かない男、地図が読めない女

中身を読む必要がないタイトル
 世界の中心で愛を叫ぶ

●業界論
 山口昌男の「周縁と中心」
 POP

●書店
 店内の書棚を編修して売上アップ

●プロモーション
 先行版を数百部配布(w/ インターネット)→コメント採取→パンフレット、POP、帯
  求龍堂

●内容
 編修
  情報がありすぎてどのように活用すればいいのか分からない
   昔のコンテンツを集めて解説

 しゃべり言葉をまとめるスタイル

●読者
 書き手になりたい指向

●流通
 「リプライオリティ」→戦略的視点で配本
  口座開設書店は40法人2,000点 (2005年10月)

●事例
 遺書、サンクチュアリ出版

 ベルナのしっぽ、イーストプレス

 ベビーサイン、経書房
  モニターを使って声を採取

 英語で日記を書いてみる
  第一に即実用。

幸せな小金持ち
 amazonジャパンの毎週メール掲載

 著者作成の無料冊子を書店向けの先行見本として使う
  書店向けのDMは捨てられるのがオチ
  HP上で書店用の注文書をプリントアウトできるようにする

 天国の本屋
  ストーリー感でメディアに取り上げられる。裁断寸前の本が盛岡の書店から売れ始めた

 世界の中心で、愛をさけぶ
  「若い女性をターゲットにするのは、ヒットへの近道だと思います。」
  書店員の手作りPOPを販促品にする

 子供は英語でしつけなさい
  売れる実用書:現実を踏まえたうえでの提案、役立つ情報、お得感
  編集者は設計思想を持て
   誰にとって旬のテーマなのか
   誰の手にどんな形で届けたいのか
   あたらしのか
   オンリーワンとして勝負できるのか

 負け犬の遠吠え
  発売前の仕掛け「負け犬10ヶ条」
  「酒井さんの本を読んでいると『そうそうそう…』と何度も膝を打ってしまう感じなんです」
  「この本は、今現在の自分たちの思っていることを、スルドイ観察眼でえぐり出してくれる」

 江戸300藩最後の藩主
  新書を購入する主な購読者層は40代以上の男性、とくに団塊の世代
   旺盛な知的好奇心やうんちく好き

 ダ・ヴィンチ・コード
  「経験的にいうとベストセラーに巡り会うのは『運』」
  「ビッグディールにあたりなし」
  先行発売で多メディアにアピール
   新聞社や雑誌出版社、書店などに送付

  内側から見た富士通
   ベストセラーを作るつもりはない
   読者層は30代、40代のビジネスマン
   都市在住で、海外経験があり、勝ち組企業に勤めている
   「金融、英語、IT、政治など、彼らが現実的に必要な情報を提供することを一番に考えています」

 頭がいい人、悪い人の話し方
  「一般に、自分や他人の教養や常識がどの程度か知りたいもの。」
  「バカの壁」騒ぎが沈静化し、新書コーナーの担当者が「対前年」を意識し始めた絶好のタイミングをつかんだ (7月2日)
  ベストセラーの命題でもある女性読者を獲得したことも大きい (ビジネス書全体15%、PHP新書全体 30%、本書38%)

 4日間の奇跡
  大阪駅にあるブックスタジオ→店員の手書きPOP→全国展開

 マジックツリーハウス
  5巻からは読者への告知DM、プレゼントが当たるハガキを同封

ダン・ケネディ (著)著、究極のセールスレター シンプル だけど、一生役に立つ!お客様の心をわしづかみにするためのバイブル

Filed under: ★★★☆☆,ビジネス書を斬る — TOK @ 2010.03.16

「売上を上げなければ…」

不況のご時世を反映してか、経営者の頭の中はほとんどがセールスのことばかり。

でも、なかなかうまく行かないですよね、セールスって。

と言うときに手に取ってしまうかもしれないのがこちら。

ダン・ケネディ (著)著、究極のセールスレター シンプルだけど、一生役に立つ!お客様の心をわしづかみにするためのバイブル

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)

(評価の基準はこちら)

内容的にそれほど悪くはないのですが、いかんせん表現が冗長で、読む時間と労力に比べて得られるものが少ないというのが正直な感想。

いちおう、セールスレターを書くステップに沿って解説が進められていますが、やたらと「編修する」のような説明があって、具体的にどこをどうすればよいのかも分かりませんしね。

同種の本では、ジョセフ・シュガーマン著、全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術の方がまだ洗練されていますね。具体性にとぼしい、と言う観点では、どちらも初心者にはちょっとキビシイですけれど。

以下、ポイントを。

●価格ジレンマに打ち勝つ
 リンゴとミカンを比べる
 自社の製品/サービスに払った代価を明示する
  →付加的なオファーを明示する
 価格を度外視させる
  PASo
 予測する
 勝ち組/負け組

●必勝コピーライティングのテクニック
 焦らせる
 ROIを説明する
 自尊心に訴える
 しっかり保証する
→CRACSSの方が洗練されている

●疑問/反論に答える
 →応酬話法をする感じ

●追伸を工夫する

●意見を言い合える仲間を作る
 ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」のマスターマインド・グループ

●連続したセールスレターを書き上げる

ジョセフ・シュガーマン著、全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — ktai @ 2010.03.10

「お客さん集まらないよ…」

ビジネスをやる人ならば、誰もが冷や汗をじっとりとかく夜を迎えたことがあるでしょう。

明日は自社主催のセミナーなのに、申込はひとけた代。その人たちですら当日ホントに来てくれるかはなはだアヤシイ…

そんな時にチェックしたいのがこちら。

ジョセフ・シュガーマン著、全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

要するに、いかに効果的な広告を書くかの本です。そして、この本で学んだことは、広告だけでなくチラシやホームページやDMなど、集客に関連する分野ならば応用可能なのも嬉しいところ。

ただ、もうちょっと具体性があると良かったとは思いますが。本書の内容も。

いや、もちろん豊富な事例は載っているのですが、読者がこれを読んで自社の広告を作れるようになるかは疑問。

「第一センテンスの唯一の目的は、読者に第二センテンスを読ませることである」
「コピーの長さは、十分に長く、十分に短く」

と極めて抽象的なアドバイスをされても、どんな文章書くかの指針にはならないですよね。

なので、実は本書はこれまで広告を作って、ある程度の成果を挙げてる人がさらなるブレークスルーを見つけるために読むべきと考えます。その意味では、いろいろと面白い発見がちりばめられていますし。

ただ、古さは若干否めないでしょう。

もちろん、人間の心理というのは古今東西普遍ですが、一方でこの本に書いてあるような手法は「情報商材」といわれるアヤシゲなネタを売っている人達が使い尽くしてしまった感があります。ほら、誰でも一度は読んだことあるでしょ?「○○の手法」を解説するホームページで、「私は驚きました!それは…」みたいなノリで延々と続いてくのが。

なので、今現在の集客のチャレンジは、上手だけどアヤシゲな集客方法があふれる中で、お客様の信頼を勝ち得ることなんだと思うのです。

以下、ポイントを。

●商品にはそれぞれの本質があり、その商品に潜むマーケティングコンセプトを効果的に引き出すには、本質を理解する必要がある
 → USP

●第1センテンスは短く。第二センテンスを読ませるために。(滑り台効果)
-つなぎの言葉を効果的に使う。「しかし、それだけではありません」、「続きは次をご覧下さい」、 etc.

●常にコンセプトを売ること。商品やサービスを売るのではない
-シズルを売る
-エモーションを売る

●コピーで提示するアイデアには論理的な流れが必要。見込客の質問を予期し、あたかも面と向かっているかのようにそれに答える

●読者が理解できないような技術説明を加えるのは、商品を良く吟味したのですよ、私はプロフェッショナルなのですよ、ということを証明するため。

●商品を使っているところを想像させる。
 →あたかも、すでに勝っているかのように語りかける

●商品のネガティブな側面を盛り込んで、それを否定することで信頼性を増す

●しかるべき有名人に推薦してもらうのも良い

●所属の欲求に訴える
-人が商品を欲しがるのは、すでにその商品を持っている人のグループに加わりたいから

大橋 禅太郎著、すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — ktai @ 2010.03.08

会社の中がうまくいかないことってありますよね。

経営陣の間がぎくしゃくしてたり、職場はなんとなくギスギスしてる…

当然一体感なんてカケラもなし。これでは業績が上がるはずもありません。

そんな時に参考にしたいのがこちら。

大橋 禅太郎著、すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

タイトルには「会議」と入ってますが、エグゼクティブ・コーチングの話です。

いや、もちろん、本書の内容を自分たちでやろうとしてもいいのですが、おそらくはムダ・ムリ。

なぜって?

この本ではサラッと書いていますが、本書に書いてある内容を会社という濃密な人間関係の中でやることは、心理上ムリだから。

だって、「言えない問題を言ってみる」とかありますが、それ、ホントに会議の場で言えます?上手く取り繕って当たり障りのない話をするはずじゃないですか?

そんなメンタル・ブロックを乗り越えるためには、実際のところはコーチの、それもとびきり優秀なコーチの手助けが必要なのは間違いなし。実際に、本書もコーチに導かれて会社が変わったという事例ですしね。

なので、逆に言えば、自分たちでコーチを利用する時の便利な知見が入っているので、興味がある人はチェックしてみてください。

下記、ポイントを。

●ステップ
経営の中心となるメンバーを緊張感を持ってそろえる

人の意見を気にすることなく、それを発表する仕組み
 紙に書いてから発表する
 順繰りに発表する
 実体験→質問→洞察の提示 →このポイント非常に重要

参加させられているという感じから、「何かやってやろう」という気分へ

前向きな雰囲気
 今達成できていることを考える

達成しようとしていることの障害が前向きな形で明らかになる
 問題を「どのようにすれば」に置き換える
 「言わなかった問題、言えない問題、言ってはいけない問題は何か?」
 「この会社のひどい真実はなにか?」
 「あなた自身のひどい真実は何か?」

なんかやってやろうという気分になっている

共有共感の持てる短期的で明確な目標
 「このチームによってこれから半年で何が主な成果として創り出されるか」
 「●年●月●日までに
  △を達成できることによって (何らかの数字または測定できること)
  (欲しいインパクト) となる」

目標の達成の担当分野の明確化
 明確化の質問
 代替案の提示
 リクエスト

目標達成のための計画
 コミットメントリスト
 「このままいくとスケジュール通りに終わるか?でないとすれば、何日遅れになるか?」

計画の進行管理方法

もkひょうの達成に障害となることにシステマティックにアプローチし、討議し、解決する

●コーチの役割
リクエスト
それが出来る雰囲気作り
確認の質問

●コミュニケーション
 「ゼン、なにをコミュニケートしているんだ?」
 メッセージの後にはかならず(LOVE)か(Fuck you)がカッコについて入っている

平野 日出木、 「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — ktai @ 2010.01.27

「人を喜んで死地に赴かしめるのが将である」

なんて言葉が戦国の昔からあります。

でも、どうやったらそうなれるの?と言う解答の一つが、本書でも示されてる「物語力」。

平野 日出木著、 「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

MBAホルダーらしく海外の先行研究はよく調べられているし、ヒントと事例は満載なのですが、ちょっと難しいですね。なので、「物語の体操」を読んだ上で取り組むと良いかもしれません。

下記、ポイントを。

●「偉大なリーダーだから素晴らしい物語を語れるのではなく、『物語法』を実践してきたからこそジョブズは偉大なリーダーになれた」

●面白いストーリーは5つの変化がある
誘因
紛糾
危機
山場
解決

●動詞をくり返して「臨場感」を演出する

●エピソードは「入れ子構造」にする
実際の行動を再現する系列
欠けているものは何か、それをどう補ったか、変化を説明する系列
欠けているものの補充が主人公にとって何を意味するか、その意味を評価する系列

●聞き手に感情移入させる「V字形」ストーリー
いったん過去に戻る仕掛けを作れ
エピソードは時間順に配置する
WSJ記者がマニュアルにしている「フィーチャー・ライティングの技法」より
ティーザー 読者を引きつける冒頭部分
ナットグラフ なぜこの記事が重要なのか、なぜ読者は読むべきなのかのエッセンスを伝える
ボディ 本文 原則として出来事は時間順
キッカー 読者への記憶の定着を狙う。冒頭シーンと関連する話に「蹴り返す」のが理想

●ストーリーハウスを活用していいたいことを整理する(ピラミッド・ストラクチャの変形版)
イシューの部屋
インパクトの部屋
ソリューションの部屋

●まず自分を信頼させそれからものを売り込む
オーセンティック (心の底から信じている様子)

●池田輝久さんのシナリオプランニングの5つのステップ
目標の設定
スケッチング
分析・検討
シナリオ・チャートの作成
レビューとチューンアップ

未来は一つではない。複数用意する

森 時彦著、ザ・ファシリテーター 人を伸ばし、組織を変える

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2010.01.08

「しがない中間管理職だって、組織改革に貢献したい」

そんな風に思うマジメな人に読んで欲しいのがこちら。

森 時彦著、ザ・ファシリテーター 人を伸ばし、組織を変える

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

小説仕立てで組織変革のストーリーが描かれています。読みやすさで言うと、

 なぜ会社は変われないのか>本書>V字回復の経営

と言う感じ。てーか、なんか横文字多いッスね、なんとかならんのか、と茶々を入れたくなります。

そのせいで、OB(Organizational Behavior)のカタログみたいになってしまって、なんか、いい本だとは思うんだけど、今ひとつリアリティがないんだよなぁ。

以下、ポイントを。

●タックマンモデル
心理学者のタックマンが提唱する組織の進化
 フォーミング
 ストーミング
 ノーミング (統一)
 パフォーミング

●GE式ワークアウトの狙いと効果 (CLOのスティーブ・カーによる)
ひたすら「ストレッチ」する
「システムシンキング」を育てる
既成概念にとらわれない水平思考を促す
本当の権限委譲と「説明責任」を生みだす
短サイクルでの変革と素早い意思決定を手にする

●グループダイナミクス
1940年代にアメリカで開拓された小集団の心理を扱う学問領域

●ギブの4つの懸念モデル
J.R.ギブによって提唱された、他者との関係において自分を守るために自然と持つ懸念のモデル
需要懸念 受け入れられるだろうか?
データ流動 こんな事を言って良いものだろうか?
目標形成 グループ活動の目標が理解できない
社会的統制 グループ内での依存願望が満たされない

●ジョハリの窓
アメリカの臨床心理学者ジョセフ・ラフトとハリー・インガムによって提唱された、「対人関係における気づきの図解モデル」

●パーキングエリア
本来は出てきた意見の批判を許さないブレーンストーミングの際に出てきた、懸念や批判の意見を一時的に保持しておくためのホワイトボードのエリア

●アイスブレーク
日本ファシリテーション協会

https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=27

●外部化された思考プロセス
Think aroud

●未知の問題へのアプローチのパターン
何が事実で何が推測かを峻別する
要因を網羅してみる
仮説を立てる
プロセスを描いてみる
蓋然性の高いものから検証してみる
逆の立場から見てみる

(所感)未知の問題へは、機能的なアプローチの方が有効では?(それしかできない)

●発言を促す技術
全体を意識させる質問
分散(多様性)を意識させる質問
自分たちがコントロールできるものと出来ないものを意識させる質問
時間軸を意識させる質問
基準を意識させる質問

●アクションのコミットのための4W1H
Where
What
by When
How much
Who

●マインドマッピングを収束させる「浮力の原理」

●アイデアを出すためのモアorレス
今後増えるもの vs. 今後減るもの

●プロセスマッピング
客観的に自分たちのプロセスを見直すのに役立つ

●会議のグランドルール
会議の運営方法やマナー

●ビジョンを描くためのタイムマシン法

●フォース・フィールド・アナリシス
心理学者のK・レヴィンが1950年代に提唱した、集団の持つ規範を計画的に変えていくための手法。

行動を抑制しているさまざまな力を書きだしていく

●ソクラテスは弟子達に質問することで思索を促した

●ボールによる会話の可視化

●QC7つ道具
1. 管理図
2. ヒストグラム
3. 散布図
4. フィッシュボーンチャート
5. パレート図
6. グラフ
7. チェックシート

●新QC7つ道具
1. 系統図
2. 連関図
3. 親和図
4. マトリックス図
5. マトリックス・データ解析
6. アロー・ダイヤグラム法
7. PDPC法

マイケル・ドイル、デイヴィッド・ストラウス著、会議が絶対うまくいく法

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2010.01.08

会議を効率的にやりたいとは誰しも思うもの。

そんなときに参考になるのがこちら。

マイケル・ドイル、デイヴィッド・ストラウス著、会議が絶対うまくいく法

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「インタラクション・メソッド」と名付けた会議運営の方法を説いていて、とくに、ファシリテーションの初心者向けにはよいと思います。逆に言うと、ある程度の経験者であれば、「それ知ってるよ」というのが多くて学びは少ないかも。

ちなみに、書名に「絶対」とついていてうさんくさいですが、現著者はその意図は全くなし。ちゃんと、「何でも解決する万能薬ではない」と言っていて誠実な姿勢です。

以下、ポイントを。

●会議を成功させる5つの原則
1. 一つの議題にみんなが集中していること
2. 一つの議事運営方法にみんなが同意していること
3. 誰かが責任を持って、オープンでバランスの取れた発言が交換できるように努力していること
4. 誰かが個人攻撃を受けたら、その人を守る役割の人がいること
5. 会議におけるそれぞれの役割が明確になっていて、誰もがそれに同意していること

●会議に参加する人の役割
マネジャー(主宰者) 権限を持ち決定を下す
ファシリテーター 中立を守る議事進行係
 目的
  1. メンバー全員を共通の問題に集中させるにはどうしたらいいか
  2. 発言者を守り、全員に発言の機会を与えるにはどうしたらいいか
  3. 中立的な立場にとどまり、なおかつ信頼を勝ち得るにはどうしたらいいか
 方法論
  まず自分の役割をみんなに説明する
  
メンバー
書記
 会議メモをつくる。発言内容のみを記録し発言者の名前は書かない
 クレームがあっても自分を弁護しない

●インタラクション・メソッドのルール
マネジャーは議事進行してはならない
ファシリテーターは中立を守る

●集団思考を防ぐ11のポイント
1. 最初から外部の人間を巻き込む
2. 意地悪な質問をする係りを決める
3. 定例メンバー以外の人を参加させる
4. 会議のエネルギーを活用する
5. 地位の高い人の発言は最後に回す
6. インフォーマルな会合を持つ
7. 信用されるメンバーを選ぶ
8. 投票は最後の手段
9. 決断を急がない
10. 一晩考える
11. 対立するグループと共同作業する

●会議室を選ぶのはギフトボックスを選ぶようなものだ。大きすぎたら中に入れたプレゼントがかたかた動いてしまう。小さすぎたらプレゼントがつぶれてしまう
 小さい部屋にたくさんの人が集まると仲間意識が出てくる
 椅子はいらない
 テーブルはいらない
 半円形をつくる

●会議の基本的なタイプ
問題解決
意思決定
計画
報告
フィードバック

野村マネジメントスクール著、 企業変革と経営者教育

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — ktai @ 2010.01.05

「アメリカって、ビジネススクールとかいっぱいあって、リーダー教育って進んでるんでしょ?」

と思ったら手に取りたいのがこちら。

野村マネジメントスクール著、 企業変革と経営者教育

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

米国の経営者教育を概観できる良書です。

視点が偏っておらず、

 ・ビジネススクール業界
 ・産業界
 ・新興教育業者

をまんべんなく押さえているのがgood。

また、教育方法も、(今どきそんな人は珍しいのですが)ケース・メソッド至上主義ではなく、アクション・ラーニングなどにも目を配っているところが素晴らしいですね。

人材育成に関わる方なら、一度ならず手元において何度も読み返したいものです。

ユーイング著、 ハーバード・ビジネス・スクールの経営教育

Filed under: ★★★★★,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2010.01.04

「ハーバード・ビジネススクールって、何がすごいの?」

という疑問を持ったら手に取りたい本…

というか、HBSは良くも悪くもMBA教育の総本山。人材育成に関わる人なら読んでおいて間違いなし。

デイビッド・W. ユーイング著、 ハーバード・ビジネス・スクールの経営教育

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

HBSで行われている教育の、

 目的
 方法
 結果 (体験談)

が「これでもかっ!」と言うぐらいに紹介されています。

「結果」に関しては、卒業生の体験談が中心で、科学的な検証はされていないものの、それでも読む価値は十分あります。

山本 おさむ著、マンガの創り方―誰も教えなかったプロのストーリーづくり

Filed under: ★★★★☆,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2009.12.28

マンガって、ストーリー作りの原点がありますよね。

映画ほど手間がかからない割には、心の底に響くメッセージを伝えてくれる…

なので、実はリーダーとして周囲の人にビジョンを描き出すためのヒントがたくさん隠されています。

ということで、マンガのつくりかたを知りたいと思ったときに手に取るのがこちら。

山本 おさむ著、マンガの創り方―誰も教えなかったプロのストーリーづくり

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

500ページ近い労作です。

しかも、自分の作品を俎上に載せて、そのつくりかたのたねを証すという勇気のある試みに拍手!

ただ…

いささか冗長ですね。作品を一つに絞って(それも、自分の作品じゃない方が客観的で分かりやすいのでは?)、分量を抑えた方が大事なポイントは伝わると思います。

●黒澤明監督の言葉
「とにかく、映画ってやつは、どんなワン・シーン、ワン・ショットの中でも、つねに、人物と人物、人物と事物、情景と情景、あらゆるものが相克し、対照、変化、発展しているんだ」

●マンガの工程
動機(モチーフ)
発想(アイデア)
プロット(筋)
 状況
 登場人物
 事件
 結末
構成(箱書き)
ネーム

●プロットのパターン
成長もの
勧善懲悪
ボーイ・ミーツ・ガール
目標に向かって
巻き込まれ型

●プロットを結末に転がすためのポイント
 対立
 テーマとアンチテーゼ
 因果
 危機

●作者だからテーマをわかっているというのは嘘で、作者もテーマの発見にはいろいろと苦しむわけです。そこに気づいてきちんと出来れば(何を?きちんとするの?)、前に考えたクライマックスより良いクライマックスが生まれることもあるし、自分がクライマックスだと思いこんでいたイメージが意外とパターン通りのイメージだったりと言うこともあります。

ケリー・パターソン他著、 言いたいことが、なぜ言えないのか?―意見の対立から成功を導く対話術

Filed under: ★★★☆☆,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2009.12.27

仕事で、「言いにくいけど言わなきゃいけないこと」ってありますよね?

たとえば部下への指導だったり、同僚への要求だったり、はたまた上司への批判だってあり得るかもしれません。

そんなときに参考になるかもしれないのがこちら。

ケリー・パターソン他著、 言いたいことが、なぜ言えないのか?―意見の対立から成功を導く対話術

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

全体として言いたいことは分かるし賛同するのですが、一方で、「これ、ホントに実践できるの?」という疑問が抜けないので評価は低め。

同じ著者による、ケリー・パターソン他著、インフルエンサーたちの伝えて動かす技術 6つのレバレッジポイントが人と組織を大きく変える!が素晴らしかっただけに(評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら))ちょっと残念。

だって、「相互に敬意を維持する」ことの重要さを説明する中で、「『疑わしきは罰せず』を肝に銘じて、相手に敬意を示そう」と言われたって、それが出来ないからみんな苦労しているわけで…この意味で、道徳の本を読んでいるようなむなしさを感じてしまうところが多々ありました。

まあ、それでもヒントになるところがなくはないのですけど、ね。

以下、ポイントを。

●緊迫した対話とは
相手と話し合って説明責任を果たさせる → って、これ、よく分からない表現
うまくいけば、問題が解決できる、強い人間関係が生まれる

●緊迫した対話のモデル図
 話し合い前
  自分から始める
   「何について」の決定
   「話すべきか」の決定
   ストーリーをつくる

 話し合い中
  安心させて話し合う
   ギャップを示す
   ハードルを下げる
   モチベートする
   問いかける

 話し合い後
  行動に移す
   計画に合意する
   フォローアップ

 集中しながら柔軟に対応する

ファシリテーション

Filed under: ビジネス書を斬る,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2009.12.23

会議って難しいですよね?

とくに司会をするとなればなおさら。参加者が忌憚ない意見を述べつつ、最終的にはチームとして合意でき、決められたことにコミットできる…

そんな会議を実現したいときに読みたいのがこちら。

堀 公俊, 日本ファシリテーション協会著、ファシリテーションの技術 「社員の意識」を変える協働促進マネジメント

「ファシリテーション」を「中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出しながら、そのチームの成果が最大となるように支援する」と位置づけて、会議の生産性のみならず企業の組織風土まで変えられるツールとして解説しています。

まあ、ムリに企業変革と結び付ける必要はないのでは?と思ってしまいますが…いずれにしても、ファシリテーションは今やビジネスマンにとって必須のスキルと言っても良いでしょう。だって、ビジネス環境が激変する中、上意下達の意思決定は通用しなくなっているのですから。

以下、ポイントを。

●ファシリテーションのポイントはチームが取り組んでいるコンテンツではなくプロセスをコントロールするところにある。

●問題解決とファシリテーションのスキル
 プロセス・デザイン
  チーム設計
  プロセス設計
 プロセス・マネジメント
  共感のコミュニケーション
  意志のコミュニケーション
 コンフリクト・マネジメント
  コンテクストの共有化
  協調的アプローチ

●企業変革のセオリー
 戦略の改革
 業務の改革
 風土の改革

●共鳴のためのコミュニケーション・テクニック
 共感のコミュニケーション
  傾聴
  ペーシング
  復唱
  質問
  柔らかな主張

 意志のコミュニケーション
  論理
  MECE
  比喩
  図解
  非言語メッセージ

●オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンの使い分け
 二つの質問を組み合わせる
  オープン→オープン
  オープン→クローズ
  クローズ→オープン
  クローズ→クローズ

●チャンクアップとチャンクダウン
 論点の大きさをコントロールする

●質問を使って柔らかに主張する

●ファシリテーターの7つ道具
アラームウォッチ
デジタルカメラ
マーカーペン
フリップチャート
付箋
クリップボード+紙
マーキングシール

●図解の4つの基本パターン
ツリー型
 ロジックツリー
 フィッシュボーン・チャート
 マインドマップ
サークル型
フロー型
 フローチャート
 プロセスマップ
 連関図
マトリクス型
 Tチャート
 ポジショニングマップ
 マトリクスチャート
 クロスチャート

●コンフリクト解消の基本ステップ
意識のギャップを見つける
 言語メッセージ
 被言語メッセージ

意見(コンテンツ)の違いを明らかにする
 共感
 意志

背景(コンテキスト)の違いを理解し合う
 目的の違い (purpose)
 視点の違い (perspective)
 立場の違い (position)

コンフリクトを解消するアイデアを出し合う
 回避的アプローチ (ノーディール)
 競合的アプローチ (ウィン・ルーズ)
 協調的アプローチ (ウィン・ウィン)

両者が満足するアイデアを選び出す

リーダーとしてチームの気持ちを高めるための法則

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.11.23

「リーダーなら人の心を動かしなさい」

なんて本のタイトルにも似たようなのがあって、誰もが思うことでしょう。

でも…

実際に人の気持ちを動かすのはとっても大変。「何度言ってもアイツは何で言うことを聞かないんだ?」と部下を持つ方なら毎日のように思っているでしょう。

でも、もし、小説家の持っているスキルを一部借りることで、「感動」を演出できるとしたら?だって、感動することありますもんね。本を読んで。

と言うのが、こちら。

大塚 英志著、物語の体操―みるみる小説が書ける6つのレッスン

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者いわく、優れたストーリーにはすべて共通する要素、すなわち物語の「構造」があるとのこと。

ということは、この構造に沿って書くだけで(話すだけで)、まるで映画の名作のような感動を巻き起こせる、かも?

下記、ポイントを。

●著者の主張する骨格
援助者
 ↓
主人公の過去→主人公の現在→主人公の近い未来→結末
 ↑
敵対者

●著者の使うカード
知恵、秩序、理性、清楚、意志、生命、至誠、節度、善良、誓約、依頼、創造、調和、解放、寛容、勇気、厳格、結合、変化、公式、慈愛、治癒、庇護、幸運

参考:タロットのカード
* 0 愚者※1
* I 魔術師
* II 女教皇
* III 女帝
* IV 皇帝
* V 教皇
* VI 恋人
* VII 戦車
* VIII 正義※2
* IX 隠者
* X 運命の輪
* XI 力※2
* XII 吊された男
* XIII 死神※3
* XIV 節制
* XV 悪魔
* XVI 塔
* XVII 星
* XVIII 月
* XIX 太陽
* XX 審判
* XXI 世界

●グレマスの行為者モデル
援助者 送り手
 ↓    ↓
主体→ 対象
 ↑    ↑
敵対者 受け手

送り手は、主人公にお姫様のエスコートを依頼する王様
受け手は、お姫様をエスコートする先の隣国の王子

●蓮見重彦の説く「依頼と代行」の物語
80年代のベストセラーは共通の物語構造を持っている
主人公が誰か第三者から依頼を受けてそのものに代わって宝探しをする

●プロップの31の機能
a はじめの状況を決定するプロローグ
b 家族の一員が家を留守にする(不在)
c 主人公に対して何かが禁止される (禁止)
d 禁止が破られる(侵犯)
e 敵が情報を求める (情報の要求)
f 敵は、未来の犠牲者に関する情報を入手する
g 敵は犠牲者を欺いて、彼又は彼の大切なモノを奪おうとする (奸計)
h 犠牲者は罠に落ち、心ならずも敵を助ける (犠牲者の協力)
A 敵は家族の一員に対して、何か害を加える (加害行為)
B 不幸に気づく。主人公にこの不幸の回復が依頼されたり、命令されたりする(救助の依頼)
C 主人公は加害行為を回復することを引き受けるか、自発的に決意する(反撃の承認)
 ←主人公が家を出発する (出発)
D 主人公は、魔法の手段を手に入れるための準備の試練を受ける (贈与者の最初の機能)
E 主人公は未来の贈与者の試練に応える (主人公の反応)
F 魔法の手段が主人公の手に入る (魔法の手段の譲渡)
G 主人公は目指す目的の近くに到着する (もう一つの王国への移動)
H 主人公と敵は決められた戦いに入る(闘争)
I 敵は破れる (勝利)
J 主人公が印しまたは傷を受ける (烙印)
K 加害行為は回復される(回復)
 ← 主人公の帰還 (帰還)
Pr 主人公は追跡される (追跡)
Rs 主人公はたすかる(脱出)
O 主人公はこっそりもう一つの国または自分の家に到着する (気づかれずに到着)
L ニセの主人公が手柄を立てたのは自分であると主張する (ウソの主張)
M 主人公に難題が課される (難題)
N 主人公が難題を解決する (難題の解決)
Q 主人公が認知される (認知)
Ex ニセの主人公または加害者の正体が発覚する (発覚)
T 主人公の変身 (変身)
U ニセの主人公または加害者が罰せられる(処罰)
W 主人公は結婚するか王位につく (結婚)

●いきてかえりし物語
振り子運動の中で成長がある
あちら側とこちら側を往復することで少しだけこちら側の風景が違って見える
スタンドバイミー:主人公は成長するシカケが隠されている

イヤな客には売るな

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.10.28

売上を上げることって、いつの時代だって経営者の一番の役割です。

「でも、難しいんだよなぁ…」

と言うときにまっさきにチェックしたいのがこちら。

石原 明 著、イヤな客には売るな!―石原式「顧客化戦略」の全ノウハウ

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

一瞬、えっ?と思うタイトルですが、けして奇をてらったものではありません。「イヤな客には売らない」ことを中心に据えて、見込客をあつめるところからリピートオーダーを獲得するまでの一連のセールスプロセスが説得力を持って説明されています。

下記、ポイントを。

●他社がマネすれば、チラシの効果は落ちる

●顧客化のプロセス
集客↓ チラシや広告(あくまでも見込客獲得のためと割り切る)
自社にふさわしい見込客を集める
  見込客
見込客のフォロー↓
販売↓
  購入客
顧客化↓ お客様の記憶から消えないこと
  顧客
黄金化↓ 言いたいことが17個あったら伝えきる
黄金の顧客

●顧客化を考える際、恒例の行事(クリスマスなど)は欠くことのできないアイテム

●顧客化の数値目標
3年間で顧客からの紹介、リピートを50%にする
できれば75%まで持っていく
ただし、100%にしてはいけない

●ニューズレターの役割と構成
役割
「自分たちがどういう支店でこの商品を売っているのか」、「この商品のどこが良いのか」を説明する
「誰でも彼でもお客様にする」という態度ではない
「当社の商品を本当に気に入ってくれる人をお客様にしよう」
 「当社は誰でも彼でも買って欲しいというわけでなく、私どもの考えをシッカリ理解してくださったお客様と末永くお付き合いしたいと考えております」

構成
コミュニケーション1/3、お客様に喜んでもらう部分1/3、商品情報が1/3
必ずアクションを明示する→露骨すぎると怒る人はいない(逆に、どうしたらいいか分からないと怒る人はいる)

●お客様の声を収集する際は、すでに記入済みのサンプルを見せながら

●メルマガの役割
これを書いている人はどんな人なんだろう、と思わせる

●セールスでのクロージング
「買ってください」は無視される。変化球で「いつ頃にしますか?」「いつ頃届けますか?」「会社と自宅とどちらに届けますか?」

●高収益top3%

小さな会社のお金の借り方

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.10.22

不況のおり、「銀行からお金を借りなきゃ」という経営者の方も多いと思います。

そんなときにチェックしておきたいのがこちら。

石橋 知也著、小さな会社のお金の借り方教えます。

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

何と言っても嬉しいのは、小さな会社の実情に合わせた豊富な説明。

そもそもとして、銀行のホンネの解説にはじまり、信用保証協会や国民生活金融公庫などやや公的な機関の説明と、優先順位<プライオリティ>が分かりやすく説明されています。

その他、資金繰り表の作成ノウハウや銀行との面談ノウハウ集など、「あ、それそれ、知りたかったのは!」という情報満載。

資金に余裕のある今のうちから手元に置いておきたいものですね。

セクハラ・パワハラに負けるな!(ってか、勝負するな)

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る,新着情報 — sji_jimukyoku @ 2009.10.15

会社の中でイヤなヤツっていますよね?

上司の前ではこびへつらうクセに裏では陰口、派遣のスタッフのような弱い立場の人間には高圧的、人の批判は上手だけれど自分でリスクをとることはしない…

そんな人間に毅然と立ち向かう際に読んでおきたいのがこちら。

ヘア、バビアク著、社内の「知的確信犯」を探し出せ

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

著者は、コーチングの専門家と心理学者。上記のような特徴を持つイヤなヤツは、「サイコパシー」という人格障害であるとの前提で、その特徴と対処法を解説しています。

あるサイコパシーを主人公にしたショート・ストーリーが挟まれているので、全体に読みやすく、そして想像力をかき立てる構成になっています。

サンプルも豊富でうれしい…という反面、あまりにも量が多すぎて読むのが煩雑かな。似たようなストーリーがたくさんあって、何が言いたいのか途中で分からなくなっちゃう。

また、400pに近い大部であるものの、チャート(図)が一つもないのが残念。ずいぶんと理解を助けてくれると思うのですが…

とはいえ、役に立つことは間違いなし。問題のある上司や、セクハラ・パワハラの被害を受けている人なども、ぜひ一読してはいかがでしょうか。

下記、ポイントを。

●サイコパシーとは
 心理学によるパーソナリティ障害 (DSM-IV)の一種で、自己愛性パーソナリティ障害、演劇性パーソナリティ障害と関連を持つ
 行動面での特徴は、巧みな話術、カリスマ性、自身、強靱な精神力、冷静さ、規則を破る、自己主張が強い
 心理面での特徴は、良心がない、他人への共感がない、罪悪感がない、など
 評価面での特徴は、同僚たちの反応が千差万別であること

●サイコパシーが他人を操るアプローチ
-ステップ
 評価段階
 操作段階
 放棄段階

-役割
 手駒
 パトロン

●「サイコパスが次々とセックスのパートナーを変える理由の一つは、進化心理学に見いだせる」

●企業はサイコパスか
「ザ・コーポレーション」より
 自由放任の資本主義を体現した企業は、サイコパスの診断基準と完全に一致する

●リーダーシップと誤解されやすいサイコパスの特性
Q: サイコパスの特性のほとんどは、わが社では高く評価されています。サイコパスにふさわしい職種に彼らを採用してはいけない理由がどこにあるのですか?
A: どの職務の実績に、サイコパスの特徴がどの程度影響するかを知るためには、さらに調査を進める必要がある

要するに、行動面での違いはない、と。モチベーションとして、「会社のため、相手のため」か、「自分だけのため」が差である。

長谷川、「タフ&クール」

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.09.11

グローバル・ダイニンググループの創業者が書いた自叙伝「タフ&クール」を読んだ。数ある創業者の「成功物語」の中でもバツグンに面白い1冊。評価は、

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

おもしろさの源泉は、著者の破天荒な生き様とともに、グローバル・ダイニングの成功を普遍化している点にあります。つまり、単に成功物語にとどめ ず、そこから一般に適用しうる経営の要諦(インサイト)を定式化していると言うことですね。いわく、サービス業はそれを提供する社員が大事。いわく、情報 をオープンにした経営が社員のやる気を引き出す、等々。「あったり前じゃーん」と言ってしまえばそうなのですが、それを実践している経営者自身の言葉は重 いものです。

一方で、「完全実力主義」の先行きも気になるところ。数字で実績を上げれば上げるほど報われる体制のもと、会社のミッションに背いても実績を上げる 社員が出ることが懸念されます。それは、あたかも、「神の見えざる手」に従ってマーケット主義を追求したアメリカ経済が、結局は企業の不正を生み出したよ うに。

いずれにせよ、飲食業に限らず、サービスを顧客に提供している部署で働いている人(って言うことは、結局全てのビジネス・パーソンですが)は一読の価値ありです。

近藤、サービスマネジメント入門

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.09.06

特にサービス業に携わっているリーダーに一読いただきたい本を紹介したい。

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「サービス・プロフィット・チェーン」を理解し、構築することはサービス業に携わるリーダーに必須の要件であると考えるからだ。

サービス・プロフィット・チェーンは、サービスの提供を単に現場の従業員の活動の結果と捉えるのではなく、むしろ全社的な一連の流れ(=連鎖=チェーン)の中の一部分であると捉えることに特徴がある。

簡単にまとめると、

社内サービスの質→従業員満足度→顧客サービスの質→顧客満足度→売上

という流れだ(実際はもっと詳細に構築されています)。

このコンセプトがリーダーにもたらすものは大きい。

たとえば、サービス提供のクオリティを上げるためには、現場の従業員を叱咤激励するだけでは意味はなく、その連鎖の上流にある従業員満足度を上げるため、社内サービスの質を高めなければならないと気づく。

同様に、連鎖を下流にたどっていくならば、顧客の満足度はそれ自身が重要なのではなく、それによってもたらされる売上・利益の拡大を実現することによって初めて意味を持つことに気づく。

戦略構築のポイントのひとつに、社内外の要素を関連づけたグッド・サイクルをいかに作り上げるかという課題があるが、サービス業におけるグッド・サイクル構築のヒントを与えてくれる。
ちなみに、サービス・マネジメントという概念は本家がアメリカで、ハーバード・ビジネススクールのヘスケット教授などが名高い。ビジネススクールでは往々 にして専門分野(マーケティング、アカウンティング、etc.)によって部門が分けられ研究する領域が決まってしまうそうだが、サービス・マネジメントの 研究は専門分野の枠組みを超えた学際的なとりくみとしても興味を持ってウォッチしている。

ただ、学際的な領域であるが故に、なかなかひとつの学問分野として確立されるのが難しそうではあるのだが…

福山、あなたにもできる会社設立の本

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.29

会社設立の実務を時系列に沿って紹介している本はいろいろあるが、その中で、
福山ゆみこ著
「あなたにもできる会社設立の本」を読んだ。

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

とにかく、会社を設立(登記)することを目標に、最低限必要なことがまとめられているのが実務上はありがたい。「第2章 印鑑をつくろう」などの知識を紹介したパートも便利だ。

前田、起業家サバイバルガイド01

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.28

起業家を取り巻く法務に関する本を読んだ。

前田陽司著
「起業家サバイバルガイド」

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

普通のサラリーマンをやっていると、法務に触れることはあまりないので、この本のように物語り仕立てで全体を概観できるのは非常に有効だ。

株主総会、役員会など、起業のガバナンスに関する論点を押さえてあるのも嬉しい。もちろん、この分野を詳説した本もあるのだが、まずは本書のように簡単に概観できる構成はありがたい。

市川、ゴー・パブリック 起業公開物語

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.27

起業家を取り巻く、会計に関する本を読んだ。

市川一郎&アソシエイツ著
ゴー・パブリック 起業公開物語

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

起業から公開までの一連の流れが物語形式で概観できるのが実務家にとっては嬉しい。

資本政策や予実管理などの会計(財務)的な側面とともに、内部統制の重要性にも気づかされた。契約書を始めとした各種書類の管理や、その前提となるSOP(Standard Operation Procedure)の定義などだ。

起業すると、ついついビジネスサイド(売りを立てる方)に目がいきがちだが、公開を目指す起業ならば起業直後から管理会計・内部統制のインフラは組み込んでおくべきだろう。

根本、ラーニング・シフト アメリカ企業の教育革命

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.22

米国経済が力強さを増してます。

でも、その強さの源泉ってどこにあるのでしょう?

日本だってひと頃はアメリカを追い抜いたのに、いつの間にやらアメリカに遠く引き離されて、いわば「周回遅れ」になってしまっている現状は、狐につままれたような感があります。

その、米国(経済/企業)の強さの理由を、革新的なビジネスモデルを生みだす人材に求めて、どの様にビジネスマンの教育がなされているのか?という疑問に答えてくれているのが本書です。

根本、ラーニング・シフト アメリカ企業の教育革命

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

え?従業員の教育って、日本の法がよっぽど手厚いんじゃないの?

そうだったかもしれません。

あるいは、単に手厚い/手厚くないと言う議論ではなくて、

・米国は一部のエリートに教育を含めたリソースを集中投資
・日本は、多くの社員に広く薄く教育機会を配分

という違いなのかもしれません。

ところが、と本書は説きます。

近年の米国企業における研修では、それも変わっているのだ、と。

とくに、近年の米国の企業研修の新たな流れを、

・ジョブからコンピテンシーへ
・組織学習から学習組織へ
・教育からアクション・リフレクション・ラーニングへ
・ダウンサイジングからHPWS(High Performance Work System)へ

という、「ラーニング・シフトの四大潮流」に整理したところを読むと、よく分かります。

というのは、単なる「研修のための研修」ではなく、目的や背景を押さえた上で、企業のニーズをくみ取る形でラーニング・シフトが起こったというスタンスをとっているので、目的→手段という構造を読みとりやすいからです。

第四章の、日本企業への提言のところでは、ともすると議論のフォーカスが定まらなくなってしまっていますが、総花的にあれもこれも言いたかったのでやむを得ないところでしょうか。

従来型の研修に行き詰まりを感じている方は、一読してみてはいかがでしょうか?

神田昌典、「成功者の告白 」

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.22

職場における人間関係の悩みって、ありますよね?

あるいは、もうちょっと大きく言うと、組織運営の難しさ。

上司は思いつきでものを言うし、部下や後輩は何を考えているかわからない。おまけに、社内で偉くなるのは評論家的な人ばっかりで、

「なんで、ウチの会社はこうなんだ?」

と不満をもつことは、ビジネスに携わる方であれば、誰しも一度はあるでしょう。
その、「なんで?」という疑問に答えるのが、本書です。

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

サブタイトルに「起業ノウハウ」とあるので、主なターゲットはベンチャービジネスに関連する人々…と思ったら大間違い。

だって、組織運営の問題点は、あらゆるステージの会社に起こるわけで、むしろ、ビジネスに携わるすべての人に読んでいただきたい内容です。

たとえば、

「誰かが超ポジティブ思考だと、そのバランスをとるために組織内の別のところにネガティブな発想が出てくる」

というコンセプト。

あー、あるある、と思い当たりますね。

あるいは、社長の右腕やキーパーソンが、突然トンデモナイ行動を取り始める。良く聞く例ですが、その背後には、こんな因果関係があったとは!
しかも。この本の良いところは、問題点の指摘だけではなく、それをどう乗り越えるかという「ソリューション」が提示されているところ。

1度目は楽しみながら読んで(ストーリー仕立てなので)、2度目は詳しく分析的に読んで、3度目は自分の組織に当てはめながら読んで…、と何度でも利用できる本です。

ガービン、アクション・ラーニング

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.21

アクション・ラーニングとは、何だろう?

なんて疑問を持つ方が増えているような気がします。

要するに、新手の研修。

単に座学や、あるいはケース・メソッドでは開発できない能力やマインドを養える、と言うのがふれこみです。

参加者に実際の問題解決をしてもらうことによって、学習効果を狙ったものですね。

で、アクション・ラーニングに興味を持った人が、読んでは「ダメ」というのがこの本。
え、「読んではダメ」とはどういうこと?

いや、内容は良いんですよ。でも、「看板に偽りアリ」で、本書はアクション・ラーニングを主なテーマとして扱った本ではありません。

むしろ、センゲの提唱する「学習する組織」を軸に、米国における教育の最新事情を整理した本です。

原題は、”Learning in Action”。直訳するとすれば、「最近実施されてるの研修」(あんまり直訳でもないか)。ナンボ何でも、このタイトルはちょっとヒドイなー、と思っちゃいますね。

あ、でも、評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「学習する組織」(もしくは、「組織的な学習」)を可能ならしめるための研修手法が体系立てて整理されていて、資料的価値は高いですね。豊富な事例もgood。個人的には、米国陸軍のアフター・アクション・レビューとは何かを説明しているところが面白かったです。

米国の「学習する組織」に関連する研修事情を知りたいという方は、読んでみてはいかがでしょうか?

ブランチャード、一分間マネジャー

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.21

部下のマネジメント、うまくいってますか?

「うーん…」

なかなか難しいですよね。

仕事の割り振りやスケジューリングなどの「仕組み」の話も難しいのですが、それ以上にたいへんなのが、コミュニケーションも含めた関係の作り方。

何せ相手も人間。こっちが良かれと思ってしたことが、意外と響かなかったり、曲解されたりして、上司の悩みは尽きないのです。

だからこそ、部下を持つ人向けに、いろんなテクニックが紹介されているのでしょう。

「上司が『鬼』とならねば部下は動かず」なのかぁと思ってみたら、やっぱり「『やる気』のコーチング―部下との距離を縮める“場づくり”のすすめ」が大事だったりして、「 オレは聞いてない! 上司はなぜ部下の話を聞けないのか」、と言いたくもなります。

もうちょっと、シンプルにまとめたものはないの?

と言う人にお勧めなのが、こちら。

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

マネジメントの仕事をシンプル化して、3つの要素(目標設定、褒める、叱る)に落とし込んだところにこの本のすばらしさがあります。

そうそう。せいぜい3つぐらいまでしか覚えられないって、人間。

ただ、このシンプルに見える手法、実は深いし、実行しきるのは簡単ではないことが分かってきます。たとえば、目標設定にしても、「行動に即した言葉 で」目標を記述することが提言されているわけですが、それって具体的にはなに?というのは自分自身で考えて、体得しなければならないでしょう。

まあ、逆に言えば、それがこの本のいいところ。

解決策を示すのではなく、部下を持つ人が考えなければいけないポイントと、その入り口を示している、という位置づけこそが、実はこの本の最大のミソです。

え?それでも、「解決策」が欲しい?

そんな人は、同じ著者の、入門から応用へ 行動科学の展開―人的資源の活用なんていかがでしょう?

精緻に書かれている分、読むのは多少手間だが、リーダーシップやマネジメントシップのセオリーが詳説されています。

中原、企業内人事育成入門 人を育てる心理・教育学の基本理論を学ぶ

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.20

研修って誰でも多かれ少なかれ受けてますよね?その時に、講師に対してどんなイメージ持ちました?

良い講師の条件はいろいろとあるのですが、一つにはビジネスを良く知っていること。象牙の塔にこもった学者先生に教えられたくはないですよね、やっぱり。

が、逆に言うと、良い講師といえどもアカデミックなことは良く知らない事もあります。とくに、心理学・教育学の分野は、講師の力をさらに伸ばす知見がいっぱい。

それを分かりやすく解説しようという試みがこちら。

中原淳 編著

企業内人事育成入門 人を育てる心理・教育学の基本理論を学ぶ

評価は

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上述の通り、ビジネス教育における研修講師として知っておくべきアカデミックな背景を「広く薄く」解説した好著にして労作です。

研修の効果と目的をちゃんと押さえた上で内容を設計しましょう、というスタンスも正しいですね。ほら、研修ってともすると、「何をやるか」というインプットにばかり目が向いて、「その後どうなるのか」のアウトプットがおろそかになりがちですからね。

本書のもう一つの特徴は、「企業教育の政治力学」を論じているところ。これ、ホントに大事な概念で、研修は誰のためにやっているのか、そして、その人の真意は何か、を理解することは「成功」する研修に不可欠なんです。

短所としては、「広い」領域をカバーするが故に「薄く」なってしまったこと。

いや、もちろん、豊富な参考文献が掲載されているので、「薄く」なったのを補完する作用はあるんですよ。でも、「薄く」なったが故に、全体としての 統一感(cohesiveness)がなくて、全体像が頭の中に入ってこないのは大問題。おそらくは共著であることも、この問題の原因の一つだろうな。

それでも、企業において研修に携わる人には一読を勧めたいですね。

コヴィー、7つの習慣

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.18

ビジネスに限らず、リーダーとして役割を果たそうとすると、迷うことってありますよね?

それも、「どうやったらうまくいくか」というのではなく、「人としてどうあるべきか」という根元的な問いに直面するときってあるものです。ましてや、リスクをとって大きなものごとに挑戦しているときならばなおさら。

そんなときにぜひともチェックしたいのがこちら。

スティーブン・コヴィー著、7つの習慣 成功には原則があった!

評価は

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成功者の行動パターンを整理すると、7つに収束するという提言には説得力があります。し、一つ一つの提案が、押しつけがましくもなく、かといって放任するわけでもなく、説得力を持って心の底に沈んでいきます。

というか、途中で読むのがつらくなるとき、ありますね。あまりにも自分にあてはまりすぎていて、「あぁ、やっぱりこういう考えじゃいけないんだな」って反省して。

それでも、突き放さないのが著者のコヴィー先生のありがたいところ。「少しでも良いから、この境地に近づきたい」、と素直に思わせる静かな迫力があります。

リーダーとして活躍しようと志している人は、一読してみてはいかがでしょうか?

【7つの習慣】
●私的成功第一の習慣・主体性を発揮する (Be Proactive)
第二の習慣・目的を持って始める (Begin with the End in Mind)
第三の習慣・重要事項を優先する (Put First Things First)

●公的成功
第四の習慣・Win-Winを考える (Think Win/Win)
第五の習慣・理解してから理解される (Seek First to Understand, Then to Be Understood)
第六の習慣・相乗効果を発揮する (Synergize)

●再新再生常に成長し続けるための第7の習慣が含まれる。
第七の習慣・刃を研ぐ (Sharpen the Saw)

小川浩、後藤康成著、 Web2.0 BOOK

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.18

「Web2.0ってさぁ、要するにどういうこと?」

って、教えて欲しいですよね。

しかも、

「ITヲタクの話はどうでも良いからさぁ、ビジネスパーソンの視点から分かりやすく説明してよ」

と。

そんなニーズに応えるのがこちら。

小川浩、後藤康成著、 Web2.0 BOOK

評価は

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web2.0とはなんぞや、の解説があるし、web2.0的様々なサービスの分析も有効。でも、何よりも分かりやすく感じるのは、web2.0を 「webの環境変化とそのトレンドをまとめたもの」と捉えて、それを軸に全体が上手に構成されていること。本全体に、一体感があるとでも言うか。

結果として、web2.0があなたのビジネスに与える影響のヒントにもなるはず。もちろん、答えを考えるのは自分自身なんだけど、この本は現在我々を取り巻くweb環境を的確に教えてくれるから。

下記、ポイントを。

●オライリーによるweb2.0の定義
1. サービス提供者である
2. データソースをコントロールできる (利用者をユーザー化して、それをデータ提供できる)
3. ユーザーの無意識な参加を促す
4. 集合知を利用する
5. ロングテールを理解する
6. プラットフォームを選ばない
7. リッチで軽い

「重要なのはこれら7つをすべて網羅していることよりも、垂直的にどれか一つでも飛び抜けてコミットしている企業の方がweb2.0的」
●印象的なサービス
GTools
Windows Live
Zimbra
テクノラティ

安土、企業家サラリーマン

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.16

サラリーマンを長くやっていると、「アイデンティティの危機」を感じませんか?

組織人としてうまくやっていくためには、上司の顔色をうかがい、部下をおだててすかしてコントロール、おまけに近頃は「リーダーシップ」なんてものまで求められる…

そんな日常を過ごしていると、「あれ?本当にオレがやりたいことって何だっけ?」と、自分を見失いそうになりますよね。

そんなあなたに勇気を与えてくれるのがこちら。

安土 敏著、企業家サラリーマン

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

すっかり「社畜」と化していたサラリーマンが、ある事件をきっかけに、経営者としての道を歩み出す、と言う話です。

といって、「島耕作」風な、大抜擢の成功物語ではありません。事実、これから困難に立ち向かう、と言うところでストーリーは終わっているしね。

むしろ、この本で大事なのは、組織の矛盾を前提条件とした上で、それでも「経営者でありたい」と願う主人公の葛藤と覚悟を読みとることでしょう。

誰だってココロの奥底にしまっている、「本当に自分のやりたいこと」。もう一度取り出してみるきっかけになるでしょう。

平木、カウンセリングの話

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

リーダーシップ開発とはべつの興味があって、(精神的に問題を抱える人に対する)カウンセリングに関する本を読んだ。その名も、「カウンセリングの話」

若干解説に冗長なところはあるのだが、カウンセリング、というか、人間のインタラクションを科学的に分析しようと言う試みを概説した本としては非常に参考になる。ということで、評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

リーダーシップも、人と人の間のインタラクションを以下に効果的にかつ目的を持って行うかを考えるものなので、これまでに理論化&実践されてきたインタラクションの研究を理解しておくのは大切、というか、なからざるべからずと言えるだろう。

もちろん、新書サイズという分量と対象者を考えると、広く浅く概観したものに過ぎないのだが、たとえばこの本を読んで興味を持った分野をもっと掘り下げてみるというアプローチはあり得るわけで、「入り口」としてのこの本の意義は大きい。

エシカルジレンマ

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

「エシカル・ジレンマ (ethical dilemma)」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

直訳すると、「倫理的な葛藤」であるが、要するに、ある状況に直面したときに、二つの選択肢の間で悩むことを指す。ただ、「エシカル」という言葉に込められたのは、その二つの選択肢のどちらを選ぶかにより自身の倫理観が問われるような状況と言うことである。

日本人にはなかなかなじみのない言葉だし、概念であるが、ビジネススクールのエッセイ(入試のための小論文)では聞かれることも多く、欧米のリーダーシップ開発のなかでは重要なイシューであると認識されているようだ。

今回読んだ本では、この「エシカル・ジレンマ」を正面から取り扱って、その構造と対処方法を明らかにしている。

ジョセフ・L. バダラッコ著、「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために

評価は

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著者は、「エシカル・ジレンマ」を、自分の価値観・アイデンティティを確認・構築する(著書中では「自我を現す」、「自我を検証する」、「自我を形成する」というキーワードを使っている)チャンスとして、リーダーシップ開発にとって重要なものであると捉えている。

「真実の瞬間」への対処方法は、状況によって一様ではないものの、基本的な質問を自分に投げかけることによってとるべき選択肢が見えてくると主張している。

具体的には、個人として答えるべき問いとしてはニーチェを引用しながら、「ほんとうの自分になれ」を底流とし、一方、組織人として答えるべき問いにはマキャベリを援用しながら、「君は勝つためにプレイしているのか」を自らに問えとの主張だ。

本の前半は、主にニーチェ的な観点からの解説がなされており、正直言って説教くさいし退屈。ただ、後半は、「ほんとうの自分になれ」を組織のなかで実現するためには、マキャベリ的な行動も必要とといていて、示唆に富んでいる。

とくに、企業の倫理的な行動として有名なジョンソン・エンド・ジョンソンのタイレノール事件を別の見方で解説しいるところは事例として秀逸であった。

リーダーとして自分自身の価値観を問われる状況に直面したことがある方なら、参考になる点が多いのではなかろうか。

ちなみに、ビジネススクールへの出願を考えている方にも一読をお薦めする。冒頭に述べたとおり、「エシカル・ジレンマ」という概念は日本人にはなか なかなじみがないので、欧米人の目を通した「エシカル・ジレンマ」を理解するための手引きとしても使えるのではないだろうか。ひとつだけヒントを述べる と、欧米人にとってのエシカル・ジレンマは、”right vs. wrong”ではなく、”right vs. right”ということらしい。

ジョンソン、1分間パパ

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

ブランチャードの名著、「1分間マネージャー」に代表される「1分間シリーズ」のうちの異色作を読んだ。

スペンサー・ジョンソン著
1分間パパ―わが子をどうほめ、どう叱り、どう導くか

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「異色作」と書いたのは、この本がマネジメントならぬ、子育てをテーマとしているから。本当に徹頭徹尾子育てのテクニックについて述べてあるため。

ただ、その手法は、「1分間マネージャー」で提言されたものとほとんど同じだ。すなわち、

1分間で叱る法
1分間でほめる法
1分間の目標作り

からなる。

マネジメントの手法を子育てに持ち込むことは、一見荒唐無稽に見えるかもしれないし、違和感を覚える人もいるだろう。ただ、個人的な感想としては、 マネジメント-とくに、部下との接し方-と子育ては驚くほど共通点が多いと感じる。確かに、考えてみれば、様々なガイダンスを与えながら、自律的に行動す る人材を生みだす、というプロセスは非常に似ている。

しかも、本書では、単なる精神論でとどまらず、実際にやることができるテクニックが紹介されているのが嬉しい。もちろん、子育てのベースに愛情があ るのは否定しないが、具体的なテクニックを学ぶことにより、まずは「形からはいる」のも有効なアプローチではないかと感じている。

山本 孝夫、英文契約書の書き方

Filed under: ★★★★★,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

英文の契約書を求められる時ってあります?あんまりないよね?

でも、「万が一」のその時のために、「かけ込み寺」としてお薦めしたいのがこちら。

山本 孝夫著、英文契約書の書き方

評価は

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「日経文庫」には珍しく、お薦めです。

手軽で初心者にも読み通せるし、豊富な事例が載っているのがありがたい。

しかも、厳密な契約書だけじゃなく、レター形式でagreementを確認するフォーマットが載っているのも実用的。

契約書って、結局TPOに合わせる必要があるわけで、「どのくらいのフォーマルさが必要なんだろう?」と悩んでいる初心者に有意義な心遣いです。

紺野、儲かるオフィス 社員が幸せに働ける「場」の創り方

Filed under: ★★★★☆,ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

「ウチの会社、今ひとつ活気がないんだよなぁ」

リーダーならば、問題に思うときがあるでしょう。といって、「活気」って見えないだけにどう手を打ったらよいか分からなくて、

「プレジデント・ランチ」でカツを入れたり

「プレジデント・アワード」でにんじんをぶら下げたり

はては社員旅行なんてやっては見るものの、

まったく効果がでないぃー、というのが関の山。

でも、ちょっと待って。もしも、活気がでない原因が、オフィスのレイアウトだとしたら…!?

という観点で分析を行ったのがこちら。

紺野 登著、儲かるオフィス 社員が幸せに働ける「場」の創り方

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

最初は懐疑心をもって読んでいたのですが、「なるほど、そうだよなぁ」とオフィスのレイアウト(というか、それを超えた『場』としてのオフィスの重要性)に納得です。フレームワークとして野中先生のSECIモデルが上手に使われています。

残念だったのは2点。まずは、ITとの関連が触れられていなかったこと。円滑な情報の共有、異なる視点のぶつかり合いによる創発を解くのであれば、インターネット(イントラ)上でどのように実装するかの議論がちょっとでもあると奥行きがでたはず。

そして、事例が大企業に偏っているのが残念だったことのもう一つ。まあ、やむを得ないと言えばその通りなのですが、中小企業の方が情報の共有には苦労しているような気もします(そうでもないかな)。

あと、全体に情報共有とフラット化組織が極めて肯定的に-ともすれば、楽園的に-捉えられていて、その対極にあるツリー型組織(軍隊型組織)が過去のもののように記述されていますが、これはちょっと違いますね。

現代においても軍隊型組織が存在するのは、決してイナーシャのせいではなく、それなりに使い勝手の良さがあるからです。現実に、この本ではオフィスレイアウトの先端事例として紹介されている日立グループが業績悪化に苦しんでいるわけですし。

この点も頭に入れて良い意味で批判的に読み進めたいものです。

下記、ポイントを。

●儲かるオフィスの特徴
-「有機的な」空間の構成 組織図にとらわれない人間的ネットワークを重視する
-切れ目のないレイアウト 身体的・感情的なつながりを重視
-環境への配慮 自然を巧みに採り入れる

●米国の大工道具メーカー、ブラック・アンド・デッカー社のエピソード
本当に売っているのは、「ユーザーがあける『穴』です」

●儲かるオフィス 7つの条件
1 トップが積極的に関与する
2 本社を「事業創造のための場」と位置づける
3 階段とエスカレーターをコミュニケーションツールにする
4 集う場、発信する場を会えて作る
5 インサイド・アウトによるデザイン・アプローチをとる
6 環境への配慮は前提とする
7 本社は社会・都市機能を担う

●場を構成する3つの軸 → 切れ味悪い
戦略性
協業・創発効果
情感性
一環効果
身体性
効率・改善効果

林、<勝負脳>の鍛え方

Filed under: ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

「オレって、ここ一番て時に力を出せないんだよなぁ」

スポーツの世界に限らず、悩みを持つ人は多いでしょう。プレッシャーに弱いとでも言うか…

そんな方が手に取ってみたいのがこちら。

林 成之著、<勝負脳>の鍛え方

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)
(評価の基準はこちら)

「成功するためのルール」を脳科学の立場から検証していて、読みながら、「ふむふむ、なるほど」と納得すること請け合い。

「脳」を、あたかも自分の人格とは別個の器官と考えて、そのパフォーマンスを最大に引き出すための方法論がまとまっています。

ただ…

情報を詰め込みすぎてしまって散漫な印象になってしまったのが残念だし、あと、大きな問題として、アドバイスが役に立たない、というのも指摘せざるを得ませんね。

だって、「勝負脳」を作るための最大の方法論は明るい性格になることだって言われたって困っちゃいますよね。どうしたら明るい性格になれるんだろう?って。

以下、ポイントを。

●「ものごとを学習することは人間が生き残るために必要な本能だからです。だからほかのさまざまな本能のように、快感とセットになっているのです」

●「日々叱られながら訓練を続けていると、人間は人の話を聞かないようになり、その結果、話を集中して聞く能力が衰え、頭も悪くなって覚える力や思い出す力が弱くなり、自分で創意工夫して解決していく力も養われなくなるのです」

●勝負脳を全開させる秘訣
相手の長所をうち砕け
緊張したときには
屈筋と伸筋を意識する(笑顔の練習)
結果を意識せずに、プロセスを意識する → 自分にコントロールできないものには反応しないと同じか?

●脳の疲労を除去するために
疲労の解除命令を出す機能部位は、前頭眼窩野にあり、言語を司るブローカ言語中枢や、嗅結節と関連している

書評の基準

Filed under: ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

このサイトの書評のポリシーとしては、マネジメント教育に携わる立場から、ビジネス・パーソンが読むに値するか否かを中心にコメントします。

以下の基準で★をつけますので、参考にしてください。

★★★★★:何度でも読む価値あり
★★★★☆: 購入して読む価値あり
★★★☆☆:  立ち読みする価値あり
★★☆☆☆:    このような本があることを知っておく価値あり
★☆☆☆☆:     価値なし

石井、なぜ、占い師は信用されるのか-「コールドリーディング」のすべて

Filed under: ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

「なんかオレ、貧乏くじ引いちゃうんだよなあ」

って悩みありますよね。

仕事の面ではとくに損で、誰もがやりたくない、もしくは、労多くして功少なし、のタイプの仕事を断りきれずに引き受けてしまう。

あとで一人になったとき、「はぁ~」とため息ついてもあとの祭り。

そんな時、思います。もしも、仕事をうまく断ることができたら…あるいは、さらに言うならば、他人の思考をうまく操作することができたなら…なんて。

そんな方にお勧めなのがこちら。

石井 裕之著、なぜ、占い師は信用されるのか-「コールドリーディング」のすべて

評価は

★★★★★ (何度でも読む価値あり)(評価の基準はこちら)

「コールドリーディング」は、占い師なんかが使う手法の一つで、ごくわずかなヒントから、相手のことを見抜いていると思わせるスキル。

「なにそれ?占い師になるわけでなし、必要ないよ。」

と思う前に、ぜひ一読してみてください。

心を平らかにして読めば、リーダーとしていかにフォロワーを動かすかというヒント満載です。

もちろん、使い方を誤ってはいけないけど、人に影響力を与える立場にいる人ならば必読でしょう。

中山、キキダス・マーケティング

Filed under: ビジネス書を斬る — sji_jimukyoku @ 2009.08.15

実務家にとって重要なことを追加したい。

●「あとでメモに起こす」の「あと」はどのくらい?
遅くとも、次のインタビューをするまでが理想。1日おけば充分。3日たつと、インタビューの熱気を忘れてしまう。

インタビューをメモに起こすことは、実は自分のインタビュースキルのレビューにもなる。この意味でも、インタビューしたらメモに起こして、「あそこでもっとこんな聞き方をすれば良かった」、「ツッコミが足りなかったな」などを考えてから次のインタビューに臨むのが吉。